よく行く店で、ラフロイグをいただきました。
ボトラーズもので、8年熟成、59,5度です。

「うわっ きっつー!」
一瞬、のけぞります。

最近は比較的まろやかな、人間でいうとある程度経験してきました的なウイスキーをいただくことが多かったのですが、この、なんていうんでしょう久々に強いピリっとした舌触りの、荒波打ち上げる、いかにもオレオレの若い感じ、、、、

「うん、イケる」
これはこれでまんざらでもないことに気づきます。
許容範囲は案外広かったです。

このウイスキー、ラベルにコロンとしたどんぐりの絵が描かれています。
このボトラーズはACORN'S NATURAL社、ACORNとは日本語で“どんぐり”なので、これは会社のマークみたいなものなのでしょう。

私はその時、ACORN=どんぐり という意味を知らず、今考えると店員さんにまぬけな質問をしていました。

「カワイイ~!これ、なんでどんぐり?まさかどんぐりエキスが入ってます、とかじゃないですよねー?」

すると彼は、今考えると滑稽なのですが、こう答えたのです。

「いや、どんぐりは入ってないんですけど、樽の熟成された香りがついて、どんぐりが入っているような味になってますよー、ってことなんです」

私「・・へえ? どんぐりが入ってないのに入っているような味になってるの…?」

彼「ええ、なんていうんですかね、、、オーク樽の感じが熟成されると、木の実の風味が出るっていうか。ナッツっぽくなるっていうんですかね」

私「へえ、、」

きっと彼も、ACORN=どんぐりという図式を知らなかったのでしょう。
それにしても彼がとても自信に満ちあふれた感じだったので、危うくこちらも信じるところでした。

『どんぐり風味…?ナッツっぽさというよりもどちらかというと漁師系な荒々しい味に感じるのは私の味覚がなってないってことかもしれないわ…それにしても、どんぐり入ってないのにどんぐりの味がしてどんぐりの絵を描くような、そんな虚像的でなんともリスキーなことをやってのける会社もあるなんて、私の知っている世界はなんて狭いのかしら…』

もはや、卑下までしていた私。危うく昨年に引き続き「偽」のカルマに巻き込まれるところでした。
なんでも、知らないってことが一番怖いと思い知らされたのです。