はじめまして。
ミスクの部屋、開店しました。
これから色んな人がこの部屋に訪れてくれたら
感無量です。


さて、今日みたいな暖かい昼。
夜になったら、それはそれは恐ろしく寒くなるんだろうと考えただけで
身震いしてしまう。
そしたら、ふと、ホット バター ド ラムの一件が頭をよぎったので
初回のブログに適しているかは別として、綴ってみようと思う。


つい2,3日前、夜に働いているバーでの出来事。

何度か店に来る、40代半ばの女性から、ホット バター ド ラムの注文があった。
ラムをお湯適量で割り、最後にバターをポン、とおとした、美味しい冬の定番カクテル。

私としては、ホット、 バター、 ド、 ラム。。。、っていう、その、
なんだかとっても甘くて幸福感に包まれている感じの響きに
ある種、自分には不似合いなんじゃないか、とか、そのカクテルを飲むには
まだまだおこがましいですよそんな、というような、自虐的見解を持っていた。
でも本心は、小洒落たバーなどに入った時には
「んー、、、どうしよ、、、ホット・バタード・ラムかな」
なんて、いかにも人生満足してます、愛されてます的な艶顔で
さらりと注文してみたいという、やらしい憧れを持ってはいたのだ。


そんななんとも言えないはにかんだ感覚は、
その40代半ばの女性からオーダーが入った時、一瞬にして取払われた。

なぜなら、それを注文したその熟女(?)。

申し訳ないが、ホットバタードラムを注文していい、私が勝手に決めたカテゴリーの中に、
まったくもって入ってなかったから。

細面の顔、目の下には、日々の労働で着々と疲れが溜まってしまっているんだろうな、というクマがくっきり、そして今まで何度も洗濯したであろう薄いセーターに、存在感のない何色ともとれぬズボンの出で立ち。
パンツじゃなくて、スラックスじゃなくて、ズボンという言葉が合っている感じ?

1月、外は相変わらず、冷たい空気。

その時、自分が浅かったことに気づいた。
冬の女王は、こういう人にも、誰にでも、同じように優しいんだ。
まるで、その暖かい飲み物は、その疲れた女性に、
ゆっくり休んでいいんだよ、あなたは愛されてるんだよ、と言ってるかのように思えた。

女性は、「美味しい、、」とつぶやいて、一口ずつ、ゆっくりと
そのゴールドの液体を細い体の中に滲み渡らせていった。

外はキンキンに冷えた夜、女をつかの間でも乙女(?)にしてくれる
ホットバタードラム、私も、今夜あたり、試してみようと思う。