町並みはいつもと変わらないのに。


夕焼けはあんなにもきれいなのに。


寂しさが消えない。


どんなに背伸びをしても届かないものがこの世にはあって。


今それを心から感じているの。


大丈夫・大丈夫って心の無い言葉をもう何回聞いただろう。


それを聞くたびに私はため息をつく。


ねえ。


あなたと会ったことが間違いなら。


私が生まれてきたことも間違いなんでしょうね。


あなたが生まれてきたことも間違いだって言って欲しい。


交差点の信号機が青から赤に変わる。


ビルも明かりを消し始めている。


でも私は寂しさを消せないでいる。


あなたに触れる事が出来ないから。


あなたは知ってたのかなあ?


あなたに触れるときいつも私の指先は震えていたのを。


いつも震えていたのを。


町並みは変わらないのに。


夜空にはあんなにきれいな下弦の月が出てるのに。


私はあなたを消せないでいる。