オレゴンから健康レシピ-Kid's Birthday Party

先週の日曜日は9歳になった女の子の
Cooking Birthday Party となった。同級生で可愛い7人の女の子とキュートな男の子が一人、それにBirthday Girl のお母さんと小さな男の子のお父さんが参加した。この日は娘のいづみがお手伝いとして加わった。

 

お寿司大好きの子供達だが、魚が食べられない子が何人かいて、野菜と卵焼きの巻寿司を作った。大人の寿司クラスでは寿司を巻く準備を皆でする。材料の味付けをしたり、卵焼きを作ったり、みそ汁のだしを出したりと忙しい。

 
オレゴンから健康レシピ-Kid's Birthday Party 今回は
 、すべての材料は事前に用意して寿司を巻く準備は整えていた。すべてが用意されているのも面白くないので、Birthday Girl のエラに代表して卵焼きを作ってもらった。

 

卵焼きは大人も子供もとても楽しんで作る作業である。角形の卵焼き器はアメリカにはなく、とても珍しがられる。くるくると重ねて焼き上げる技は魔法のようだと皆目を丸くする。じっと辛抱強く待って、最後にふんわり優しく出来上がった卵焼きに拍手が沸き上がる瞬間が面白い。卵焼き作りは寿司クラスの大きなアトラクションである。

 
オレゴンから健康レシピ-Kid's Birthday Party 箸使いに慣れないアメリカ人には難しい作業なのだが、意外なことにほとんどの人が上手に焼き上げる。卵焼きのコツは“小さい火にして、薄く延ばした卵が焦げずに焼けるのを辛抱強く待つこと、あせらないこと”“卵焼きを作りながら瞑想するといいよ”と冗談を言ったりすると、素直に従ってくれる。
 中にはめちゃくちゃにする人もいるのだが、中身は誰にも見えないから最後の巻き上げで決めようと言うと皆で大笑いになる。楽しい時間である。

 
オレゴンから健康レシピ-Kid's Birthday Party 9歳というと、ちょっとおませな子と幼い感じの子と差がある年齢である。小学校3、4年生の頃の我が娘の記憶は薄れてしまった今では比べようがないけれど、私が想像したより、皆しっかりしている。寿司を巻くのもちょっと手を貸す程度で大人の不器用な人より上手である。大人も子供も巻き上がった自分の寿司には誰もが感嘆する。

 

子供たちも大人のクラスと同じく、太巻き、カリフォルニアロール、きゅうりの細巻きを作った。

 

オレゴンから健康レシピ-Kid's Birthday Party
カリフォルニア巻きは海苔の上のご飯を海苔ごとひっくり返して、ご飯が外側で海苔がお寿司の中になるようにして巻く。少し難しいのだが、それも皆やりこなした。キュウリ巻きの細巻きも小さな手が幸わいして、“ご飯を少なめに”の注意を守って大成功。この時ばかりは小さな可愛い顔も真剣そのもの。ご飯の上に材料をのせた後、“用意はいい?”と声を掛けると、皆一斉に元気な声で“Yes”と跳ね返って来た。皆のわくわくしている気持ちが伝わって来る。はじめの太巻きが巻き上がると感激と同時に不思議そうに自分の作った寿司を眺めている。微笑ましいシーンである。

 
オレゴンから健康レシピ-Kid's Birthday Party 最後は盛り付け。一切れ毎に包丁を丁寧に拭いて切られた色華やかな寿司の盛りつけの仕上げは、子供や大人をまたまた感激させる一瞬である。この日も浮き浮き顔の子供達は自分たちの見事な成果をお皿に載せて誇らしげにダイニングルームへ運んで行った。

 

後はダイニングルームで寿司パーテイが始まった。エラのお母さんがこの日はバースデイケーキの代わりに、にぎり寿司風一口ケーキを用意していて、さらに華やかさをました。

 
大人の
Birthday Cooking Partyも時折するのだが、子供のパーテイは初めてのことで、始めは心配したが、大成功であった。楽しい一日だった。


オレゴンから健康レシピ-Kid's Birthday Party






オレゴンから健康レシピ-オレゴン

六月というのに、肌寒い日が続いて、毎朝何を着ようかと考えてしまう。

寒いと 身を固くして、気持ちを萎縮させ、 動くことが億劫になる。物事をする気力も薄れ時間がやたら無駄に過ぎる。冬の寒さは、家の中がそれなりに暖かいし、寒いのは覚悟のうえだからいい。夏が近いという時期の寒さはどうも心が籠ってしまう。

 
オレゴンから健康レシピ-オレゴン 気持ちが一挙に砂漠に飛んだ。私は砂漠とか渓谷が好きである。そこには住めない非日常性の魅力に引きつけられる。インドの砂漠では延々と広がる荒野を遅々と歩む駱駝の背に揺られ、夜は満点の星空の下で砂にまみれて寝た思い出がある。サハラ砂漠は知らないけれど、映画“アラビアのロレンス”なかの、死の恐怖すら感じる無限の広がりとセクシーとも言える砂漠の起伏の美しさが目に浮かぶ。

 
オレゴンから健康レシピ-オレゴン オレゴンにも小さいながら砂漠と渓谷がある。
 青々と草木の生い茂った、雨のポートランドから、 車で2時間、一挙 に草木が消え、 照り輝く太陽に包まれた渓谷の乾燥地帯にポンと掘込まれる。あたかもずっと居続けていたかのような錯覚に陥る。雨がなくても生育する低木のシルバーグレーのセージの林が広がり、時たま思い出したように黄色の花が彩りを添 える。頭上遥か、渓谷の頂上に目を馳せると、いつの間にか、鳥の羽を頭にかざした馬上のアメリカインデイアンの、見張りをしている姿が見えるような気がする。渓谷の底を走る車はこの風景にはそぐわない。渓谷の壁面に映える夕日の美しさと強さはインデイアンならずとも宇宙の神の存在を信じさせる強烈さがある。

 

オレゴンから健康レシピ-オレゴン
もっと東に5、6時間行くとオレゴンの劇的な地殻変動の自然現象に出会う。Painting Hillsと呼ばれる、何十億年前の火山灰が化石化してブルーとピンクの人工彩色したような息をのむほどに美しい自然のモニュメントがある。何度行っても自然の為す技に感動してしまう。
さらに東に進むと、Hells Canyonに辿り着く。Grand Canyon ほど有名でないけれど、観光化し過ぎず、グランドキャニオンより趣があるので、私は好きである。

 
オレゴンから健康レシピ-オレゴン オレゴンには砂丘もあった。ポートランドから西に2時間行くとこれまた、飽くことなく美しいオレゴンコースとに出る。真夏でも水が冷たくて泳げない。この海が日本に続いていると思うと、その昔、漁師のジョン万次郎が漂流してこのオレゴンの海岸に辿り着き、アメリカでの初めての日本人になったのに親しみを感じてしまう。

 
オレゴンから健康レシピ-オレゴン
オレゴンの西端はずっと海岸線になっている。海岸線を南下すると北アメリカ最大の砂丘がある。これも何億年前に風と太陽と雨に浸食されて出来た砂丘でこの砂丘でキャンプをしたのも15.6年前のことで懐かしい。

 

なんだかオレゴンの観光案内になってしまった。何千、何百億年前の地球の変化を今私たちは見ている。神秘としか言いようがない。オレゴンは地理的神秘をいっぱい抱えた州である。

 

久しぶりでキッシュを作った。卵とミルクとチーズがハーモニーして口でとろける美味しさは格別。時間がなかったので、クラストは市販の有機のものを使った。非常に簡単に出来る。

 

オレゴンから健康レシピ-オレゴン

中に入れるものは何でも良い。今回はキノコとタマネギとズッキニーを炒めたものとハムを入れた(あまり沢山入れない方が良い)卵3個、クリーム 1カップ(今回は牛乳とクリーム半々を使った)、チーズ(とろけるチーズ、今回はグリエールチーズ)半カップを良く混ぜて流し込む。175度で30分位焼くと出来上がり。


オレゴンから健康レシピ-オレゴン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


オレゴンから健康レシピ-ギフト券

今年の5月は雨の多い冬を過ごしたためか、新緑が例年より豪華である。何年か前に散らばしたハーブがものすごい勢いで増えているし、あらゆる庭の草木が背筋を伸ばして元気そのもの。今年こそは柿の葉茶を作ろうと柿の葉が大きくなるのを眺めている。元気の出る春である。

 

最近、私のクッキングクラスのおおよそ半分はプレゼントとして利用されていることに気付いた。誕生日プレゼント、クリスマスプレゼントとしてが主な利用度。あまり安くない私のクラスは現在のアメリカの不況時にはちょっと贅沢になる。料理好きな夫婦は、好物のお寿司とかタイ料理を食べに出ると高くつくのだから、夫婦でクラスを取って、何種類かの料理を覚えながら、 美味しい料理を味わうのは得策と考える。

 

ギフト券を売る場合、3ヶ月間有効のギフト券を発行する場合と、プレゼントを送る側が、適当な日を予約する場合がある。ギフト券を発行するのはほとんどがクリスマスプレゼント。両親が息子や娘に贈ったり、息子や娘が両親を夫婦揃ってクッキングクラスに招待するのも微笑ましい。ボーイフレンドからガールフレンドへ。ガールフレンドからボーイフレンドへ。妻から夫へ。夫から妻へ。友達へ などなど。

 

誕生日プレゼントはもっと面白い。グループで誕生日クッキングパーテイをしたり、家族でお父さんの誕生日のお祝いをクッキングクラスでしたりする。ある夫婦に8歳の可愛い娘が加わった一家は2年続けて、タイ料理大好きのお父さんの誕生プレゼントは私のクッキングクラスだった。

 

オレゴンから健康レシピ-ギフト券
たまたま先週の土、日曜日は誕生日プレゼントクラス。土曜日のタイクラスは若い夫婦エリックとアンジェラ。奥さんからご主人へのプレゼント。この夫婦の場合はサプライズ プレゼントで、本人は何も知らされないまま連れてこられた。彼は何が始まるのかさっぱりわからず不思議そうな顔をしていた。ようやくクッキングクラスに来たのだと、しかも大好物のタイ料理とわかった時は、彼は大喜びで躍り上がった。こんな風に驚かせて喜ばせるのはアメリカ人は大好きである。

 

自分の作った料理に舌鼓を打ち、満足して帰る時に、エリックが今度は日本料理のクラスを取ると言った。僕は半分日本人の血が入ってるんだけれど、日本料理が作れないんだというのを聞いて、驚いたのは私の方だった。そういえば丸っきりの白人とは少し違うなと思っていた。彼の言葉を聞いたとたん、一年前にお母さんが日本人で同じ名前のエリックという人がインド人の奥さんのアンジェリーとタイクラスを取ってくれたのを思い出した。

 

奥さんの名前もアンジェラとアンジェリー。年齢的にも似たような年代で、彼らのお母さんは私に近い年齢であろうと想像した。予期せぬ偶然に私の方が躍り上がってしまったのである。小さな偶然にストーリーが出来上がったのも面白い。

 
オレゴンから健康レシピ-ギフト券 一週間前のタイクラスの時である。ある人が婚約者と自分の母親にクラスをプレゼントした。ところがクラス当日、母親が突然病気になって、来れなくなってしまった。未来のお嫁さんは急なことでクラスを取り消し出来ず、急遽友達を連れて来た。その友達は2週間後に女の子が生まれる予定だと、大きなお腹を突き出して、私に挨拶した。

 

何となく見たことのある顔だった。名前はとっても珍しいウマといった。この珍しい名前にも覚えがある。それにしても私が知っている人とは随分と違うし、彼女も何も言わない。暫くクラスをしながら、思い切って彼女の職業を聞いてみた。すると、鍼治療師という。やっぱり。私が彼女に初めて会ったのは六年前。彼女はニューヨーク出身のインターンだった。カルテを取るのにいろんな会話をしたので彼女は私のことを知っていたのである。ところが、医者なり、治療師は法律上治療室で出会った患者には、外で出会っても、治療室で会ったとは言えないのである。プライバシーの侵害になるそうだ。

 

それにしても、妊娠中の女性は変わるものだ。目の大きな眉毛の濃いはっきりした顔立ちは、見慣れると、長くなった髪の毛をかきあげてはいるものの、六年前の顔が蘇った。不思議な再会であった。


オレゴンから健康レシピ-ギフト券
あるお母さんが、お寿司大好きの14歳の娘と12歳の従姉妹を連れて、寿司クラスにやってきた。これも娘の誕生日プレゼントであった。2人の子供達はちょっと緊張して、お行儀よく静かだったが、嬉しさが隠しきれなくて、目をくりくりさせていた。寿司クラスでのハイライトはお寿司を巻くことと、卵焼き作りである。私が、卵焼きは辛抱強くて急がない人が上手だから、卵焼きを作りながら、瞑想するといいよと冗談を言った。すると彼女達は本当に丁寧に焦げ目を付けないきれいな卵焼きを作ったのである。

 

私が感心したのはお母さんが小さなことをさりげなく教えていたことである。家庭で、お母さんの料理を見よう見まねで覚えるのもいいけれど、母親と一緒に料理教室で覚えるのも、子供に取っては、一生涯忘れられない嬉しい思い出だろう。いつものことながら感心した。“料理するの好き?”の質問に二人とも“うん‘としっかり首を縦に振った。こんなクラスは気持ちがほのぼのと嬉しいものである。

 

 

 

 


オレゴンから健康レシピ-ある晴れた日

肌寒く、雨の日が続いた4月後半の週末、突然変異のように、真夏のような日が2、3日あった。ポートランドのうっとしい冬に良く耐えたと言わんばかりの、何よりのプレゼント。ポートランド人は太陽の日差しが嬉しい時は、丁度啓蟄に冬眠していた虫が這い出てくるように野山に現れる。

 
オレゴンから健康レシピ-ある晴れた日 我々もそんな自然派族になって、車で30分位のところにある
Powell Butte (パウエルの丘)へ日光浴に行った。パウエルビュートは晴れた日には、カスケード山脈が一望できて、青空の中に、オレゴン富士と呼ばれるMt. Hood 32年前に大噴火して頂上の3分の1が吹っ飛んでしまって台形になったワシントン州のMt. St.
オレゴンから健康レシピ-ある晴れた日 Helen
(この山も噴火前はアメリカの富士山と呼ばれた美しい姿の山だった。3、4年前にも噴火した活火山である。)など幾つもの山々が顔出し、実に美しい。

 
オレゴンから健康レシピ-ある晴れた日
果樹園を含む、広々とした丘を歩くと原生林の中のハイキングコースに繋がっていて、3時間くらいで変化に富むハイキングが出来る。私の好きな所である。

 

驚いたことに、この丘の山にも大きな変化があった。地下に貯水池を作る工事がなされていて、掘られた土で大きな丘の上に小さな丘が出来ていた。ハイキングコースの半分は遮断。今夏はこの公園は立ち入り禁止になるとか。

 

10年前のニューヨークの大惨事(911)以来、貯水池は地下に作ることになったそうだ。そういえば、私が毎日ジョギングをするMt. Tabor公園の3つの貯水湖も市民の水を守るため、一時は埋められ、地下に作る計画もなされた。近隣の人々の憩いの場になっているMt. Tabor公園に貯水湖が消えることに誰もが耐えられなかった。同時にこの貯水湖に薬物が入った場合の惨事の恐怖もあった。保護委員会が作られ、何度も討論を重ねて、市民の執念のような熱意で貯水湖は今も守られている。

 

毎日何度も、パトロールがなされ、水の入れ替え、プレッシャーホースでの貯水湖の底の掃除は機械ではなく、人間の手と目で何日も掛けて洗われる。この手間暇掛かる作業も飲料水を守るため頻繁に行われている。自治体、市民が一体となってこの貯水湖を11年間守り続けて来たのを私は毎日走りながら、いろんな思いで眺めてきた。これにも我々の税金が掛かっているのだなと思いながらも、市民の願いを実現させるポートランド市の素晴らしさを目の当たりに見る思いである。

 

オレゴンから健康レシピ-ある晴れた日

オレゴンから健康レシピ-ある晴れた日 久しぶりにゆっくりした日だった。果樹園の一角に布を敷いて寝っ転がって本を読むのも何年ぶりのことか。ふと気付くと、下から見た木々が太陽の光の陰になって、青空にモノクロの万華鏡が動いている。早速カメラを出して、万華鏡を回すようにカメラを回した。足下の草ですら、光と陰に操られファンタジー物語の主人公になった。カメラを動かしながら、本を読むのも忘れて、すっかり絵本の世界に入ってしまった。どこからか音楽すら聞こえて来る。こんな時は絵本作家よろしくの気分である。 

 
オレゴンから健康レシピ-ある晴れた日 帰り道には長けた土筆の林がまたまた物語を作る。自然は楽しい。忙しさに追われた日々のなか、爽やかで、嬉しい一日だった。今年は野菜作りを頑張ってみようと種を植える準備の最中の裏庭の小さな畑に思いが馳せた。

 

オレゴンから健康レシピ-ある晴れた日

今日のおかずはどういう訳か、色鮮やかなモロッコ、ジューイッシュ料理になった。赤ピーマンとタマネギを炒めたものに、白魚をのせて、パセリのみじん切りとパプリカをトッピングしてオーブン焼きしたもの。カラフル野菜の地中海サラダ。モロッコポテトキャセロール。


オレゴンから健康レシピ-ある晴れた日

 


オレゴンから健康レシピ-忍者

我が家の忍者、オリーブオイルは我が家の必需品である。それもエキストラバージンオリーブオイル。サンフラワーオイル、カノーラオイル(菜種油)がそれに次ぐ。

 

エキストラバージンオリーブオイルは一価不飽和脂肪酸のオレイン酸を75%から80%も含むため酸化されにくいので体に良い油である。善玉コレストロールを増やし、悪玉コレストロールを減らすなど、生活習慣病を防ぐのに良いそうだ。

 
オレゴンから健康レシピ-忍者 何よりも美味しい油だから、我が家の台所では大活躍している。ちょっと上等のオリーブオイルは忍者そのもの。料理の腕が上がった気になるから嬉しい。ただエキストラバージンオリーブオイルは火にかけると酸化し易いので、揚げ物や高温度での炒め物には使わない方がいい。

 

揚げ物を滅多としない我が家だが、揚げ物用には、カノーラオイルを使う。炒め物も出来るだけ、材料をスチームさせておいて、オリーブオイルか高オレイン酸を含むサンフラワーオイルでさっと炒める。きんぴらごぼうや蓮根もあらかじめスチームさせた材料を軽く炒めて味付けをするとさらっとした味の美味しいきんぴらが出来てしかも健康的である。お浸し類も色よく材料をスチームさせてオリーブオイルと醤油で味付けするとコクのあるお浸しが出来る。

 

我が家の忍者はスペイン、イタリア、そしてカリフォルニアの出身。それぞれに風味が違うので、料理に合わせたり、気分にあわせたりして気まぐれに使う。パンにつけるオリーブオイルもレモンやハーブの風味を加えたものがあって、ワインを選ぶようにオリーブオイルを選ぶのも楽しいものである。

 

サラダドレッシングこそはエキストラバージンオリーブオイルの出番。我が家のサラダドレッシングはレモン汁1に、オリーブオイル1.5-2にガーリックの摺下ろし少々、蜂蜜か三温糖少々を加えて出来上がり。これは簡単で何にでも合うドレッシングである。エキストラバージンオリーブオイルなら多めに入れても油っぽさが無い。

 

オレゴンから健康レシピ-忍者
貧血症の私は鉄分を補うために緑の濃い野菜を良く食べる。ケールはほうれん草と並んで鉄分を多く含む緑色野菜。日本でも青汁の元になるそうだ。ここアメリカでは三種類位のケールがいつでも主なスーパーには並んでいる。葉っぱが縮んだ浅い緑のグリーンケール、葉っぱが細長く濃い緑のラシナトケール、緑に茎が赤紫のレッドケールがある。私は緑の最も濃い葉っぱの長いラシナトケールがいかにも鉄分がいっぱいありそうで好きである。いずれのものも生の物はレザーのような感触だがスチームさせるとすぐに柔らかくなる。あまり柔らかくし過ぎないのが私の好み。ちょっと塩っぽく、苦みがあって、かんでいると味の出る野菜である。

 

ビーツの葉っぱも栄養分の宝庫。ビーツの葉っぱとケールをスチームさせ、刻んで軽く材料を乾煎りした後、オリーブオイルとだし醤油を合わせてお浸しを作る。ビーツの葉っぱはとても柔らかいので味がほどよくなって漬け物代わり。これは飽きない食べ方で、ケールを食べたことのない人にはおすすめ。

 

もう一つ非常に簡単なケールと人参のサラダ。ケールはスチームして刻んでおく。人参は生のまま粗めのチーズ下ろしかなんかでスライスする。このケールと人参をレモン汁とオリーブオイル(エキストラバージン)で和えるだけで、彩りのきれいないくらでも食べられるサラダが出来る。

 

我が家の忍者はふるさとの地中海料理には隠れず堂々と現れて、味を誇る。シーフードスパゲテイの仕上げにたっぷりのオルーブオイル。玉ねぎ、ドライトマトを炒めたものやアーテチョーク、刻みパセリの入ったクスクスはレモンとオリーオイルで味付け。ビーツとひよこ豆、タヒニ(ごまペースト)で作る我が家の変りハモスもレモン汁と愛する忍者が腕を振るう。

 

ビーツハモス 6-8人分

オレゴンから健康レシピ-忍者
ビーツ(あればゴールド)中3コ オーブンで45分位焼く

ひよこ豆 乾燥豆1カップ 又は300g—400gの缶詰 1缶

ガーリック 2-3片 

タヒニ(練りごま)大さじ3

レモン汁 大さじ 5-6(約2個分)

エキストラバージンオリーブオイル 大さじ 5-6

 

程よく焼けたビーツは皮を剥き粗刻み。缶詰のひよこ豆はもう一度柔らかく煮て水を切る。ブレンダーにビーツ、ひよこ豆、ガーリック、レモン汁、タヒニ、オリーブオイルをくわえて撹拌する。柔らかさが足りない場合はレモン汁かオリーブオイルで調節。塩は加えない。ビーツの甘さでとても美味しいハモスが出来る。

 

ビーツが手に入らない場合は赤ピーマンを大3-4個をオーブンで焼いて、皮を剥いて入れると、ピーマンハモスが出来る。

 

乾燥ひよこ豆を使う場合は5-7時間水につけた後柔らかく煮る。缶詰が簡単。栄養分的には面倒だが乾燥ものから調理する方が良い。 

 

 

 

 


オレゴンから健康レシピ-かぼちゃ

色の濃い野菜はビタミン類がたっぷり。赤ピーマン、ほうれん草、ケール、ビーツ、人参、カボチャは我が家の常備野菜。カボチャは春になるとやや品薄になる。

 
オレゴンから健康レシピ-かぼちゃ 我が家は大のカボチャ好き。カボチャはアメリカ大陸が原産地とか。子供の頃、夏にほくほくしたカボチャの煮物を食べたように思うのだが記憶違いかもしれない。収穫期の10月に入ると、形、色とりどりの、いろんな種類のカボチャが市場を賑わせる。保存が良いので冬物野菜と錯覚してしまいそうだ。近年は外国からのものが入って、季節感がなくなってしまったが、文句を言うどころか年中楽しめて喜んでいる。最近日本で気付いたのは、あまり大きくなく、皮が黒い緑で縦に溝があって、皮ごと薄味で煮つけるともっちり上品な味の美味しいカボチャが見当たらなくなった。

 

美味しいカボチャに出会った時に種を乾かして置く。春に撒くと必ず幾つか実がなって素人でも簡単に作れる野菜である。いろんな野菜の種を撒いて、すべてダメになった年でもカボチャだけは大きな葉っぱに隠れながら、大きな黄色い花を咲かせ、着実に大きくなって立派に成長するので逞しい。いかにも栄養分たっぷりの強さを感じる野菜である。

 
オレゴンから健康レシピ-かぼちゃ アメリカには沢山の種類のウィンタースクワッシ(カボチャの種類)がある。エイコーンスクワッシュ、(ドングリ形の濃い緑の皮)、スパゲッテイスクワッシュ(表皮は黄色でスチームすると果肉がソーメンのようにはがれる)、デリカ(小型で細長く、黄色の縞模様)、バターナッツ(瓢箪形で表皮は薄くベージュ色)、そして日本でおなじみの南京かぼちゃ(アメリカでもカボチャと呼ばれている)。クリと呼ばれる、表面がスムーズで、表皮が灰緑のものと濃いオレンジ色のものがある。呼び名通りくり南京である。パイを作る時以外は私はあまり使わないパンプキンもカボチャファミリ。

 

色々ある中で、私の好みはやはり、かぼちゃ、南京。我が家の台所には欠かせないもの。メキシコの洞窟から紀元前五、六、千年前の種が見つかったそうだが、メキシコからのカボチャがおいしいと言われる。夏の日照りでお尻がオレンジ色になっているものが美味しそうである。太陽が水分を取った分、甘さが残るので、若いカボチャを買ったときは、一種間くらい強い太陽に当てておくと美味しくなるように思う。暑い国、メキシコからの輸入で、アメリカでも年中スーパーマーケットに並んでいて有り難い。

 
オレゴンから健康レシピ-かぼちゃ タイ風味カボチャスープは我が家の常番。冬は暖かく、夏は冷たくして、年中楽しめるスープ。豆腐料理に凝っていた時はスチームしたカボチャの果肉に豆腐とフェタチーズを混ぜて美味しい豆腐カボチャパイを作った。野菜キャセロール、野菜エンチラダ、野菜スープには色とりどりの野菜にいつもカボチャが入る。少し入れたカボチャの甘みがすべての料理を美味しくするのでとても便利な野菜である。なんといっても時折食べたくなるのは、素朴なかぼちゃの煮物。素朴な料理だけに、その時のカボチャの当たりによって美味しさが左右される。ほくほくして美味しく出来上がるとなんだか得をしたようでうれしいものだ。

 
オレゴンから健康レシピ-かぼちゃ 洋カボチャで好きなのは、バターナッツスクワッシュ、オレンジ色の果肉がカボチャのように甘いがもっと水分が多いので、スクワッシュキャセロールを作るのにちょうど良い。毎年、収穫時期の秋には我が家の食卓にたびたび顔を出し、サンクスギビングデイには一品として必ず添えられる。スチームしたオレンジ色の果肉に、タマネギ、ニンニク、赤、グリーンピーマンを炒めたものを混ぜ合わせ、ヨーグルト、フェタチーズ、クルミを混ぜて、オーブン焼きする。ご飯にも合うがパンとの相性方が良さそうである。

 

オレゴンから健康レシピ-かぼちゃ

もう一つの好みはデリカという名前通り美味しいスクワッシュ。縦半分に切ってスチームし、中の種を取り除き、タマネギ、ニンニク、ドライトマトをオリーブオイルで炒めたものを詰めてオーブンで焼く。食べる時に果肉とタマネギの炒めたものを混ぜて食べる。これもスクワッシュの甘みが利いて美味しいスクワッシュ料理である。残念ながら、日本ではバターナッツスクワッシュもデリカも市場にあまり出ていないかもしれない。

 

オレゴンから健康レシピ-かぼちゃ

簡単に出来るタイ風味カボチャスープ

5-6人分

 

中かぼちゃ    半分 皮を取り、一口大に切る。

野菜スーブかチキンスープ 3-4カップ

ココナッツミルク 1缶

レモングラス   少々

ガランガ   少々

青ネギ    3本 小口切り

赤唐辛子   1本 小口切り(種を抜いても良い)

ニンニク   3-4片 みじん切り 

    少々

ナンプラー  好みで

ベジタブルオイル 大さじ 2-3

 

深鍋にオイルを熱し、レモングラス、ガランガ、青ねぎ、ニンニク、赤唐辛子、を手早く1、2分炒める。それにスープとカボチャを加えて煮る。(圧力鍋を使うと早く出来る)カボチャが柔らかくなったら、カボチャを少し崩して、ココナッツミルクを加え5分程煮る。塩かナンプラーで味を調節して出来上がり。ココナッツミルクを入れる前に魚介類を入れると、ボリュウームたっぷりのスープになる。

 

美味しいカボチャで作ると自然と美味しいスープになるけれど、味がしまらない場合はほんの少し蜂蜜か黒砂糖を入れてみると良い。

 

 


オレゴンから健康レシピ-娘の手作り陶器

我が家の娘はものを作るのが好きな人である。最近は18年飼っているメス猫の大河の 動きが鈍く、手作りのえさの食べる量も少なくなった。えさをもう一匹の元気な若いオス猫の小鉄に食べられ、彼をますます元気にしている。獣医に血液検査をしてもらった結果、 腎臓の機能が落ちて老化の始まりとのこと。そこで、相変わらずの凝り性が 手間ひま掛かる徹底した猫の食事療法を始めた。

 
オレゴンから健康レシピ-娘の手作り陶器 有機で育てられたチキンは肉と骨に分け、その骨をローストして鶏ガラスープを取る。ペースト状にした鶏肉と砕いた骨、摺おろした有機野菜、穀類のパウダー、ギー、卵黄を加えて、スープで混ぜる。一回毎フレッシュなものを作るのである。私は口あんぐりで見ているのだが、人間も猫も食事療法は効果があるようだ。大河は老女猫の貫禄よろしくゆっくりとお尻を揺さぶりながら、猫用食卓で食事を待つようになった。

 
オレゴンから健康レシピ-娘の手作り陶器 彼女の手作りの最たるものは陶器である。アメリカで学生時代に始めた陶器作りを日本にいた3年間で磨きをかけ、かなりの作品を作った。アメリカに戻る前に、即売展示会にも参加したこともある。その残りを私が日本に行く度に持ち帰り、我が家の食器棚に大家族が揃ったように落ち着いている。

 
オレゴンから健康レシピ-娘の手作り陶器 彼女の陶器はあまりにも美しすぎて、日常的ではない。時折客人を迎えた時に、料理に合わせて、彼女の陶器を使ってみる。気分転換になってやはり楽しいものである。しかし、割るのが恐くて、ついついしまい込んでしまう。

 

オレゴンから健康レシピ-娘の手作り陶器

食器棚に行儀良く並んでいた彼女の陶器食器の晴れの舞台があった。7、8年前、エイズ患者支援の組織団体が資金集めのための、“Our House” と称するイベントに3年間参加したことがある。これは10年以上今も続いている運動である。

 
オレゴンから健康レシピ-娘の手作り陶器 私は例外だが、プロであれ、アマであれ、腕の立つ料理人が年に一回、自宅を提供して、レストランよろしく、得意の食事を提供する。大きなガーデンパーテイから趣向を凝らしたパーテイ料理、家族レストランなど、世界中の料理を選んで楽しめる仕組みになっている。どこの“
Our House Dinner” も豪華な正式パーテイである。提供側はすべてを無料提供し、食事に値段をつける。値段は八千円くらいから一万円が最低、有名なシェフが作ると、一人一万五千円から二万円が相場。 値段はいくら高くても良い。要するに 売る側も、買う側もHIV患者を助ける運動に参加しての“Fund Raising” 資金集めなのである。

 
私は懐石スタイルの日本料理にした。値段は一万円。8人が我が家では限度。我が同居人と友達のご主人は正装をしてウエイターを勤め、私と友達はキッチンでタイミング良く食事を出すのにチームワークよろしく優雅に働いた。その時に娘の陶器食器が大いに活躍して、料理はさておき、高級ムードを作ったものである。

 


オレゴンから健康レシピ-娘の手作り陶器

辛い思い出もある。私が母の看病で日本にいた時、娘の泉から、乳ガンかも知れないとの電話があり、どうしようもない不安と焦燥を抱いてアメリカに戻った。その時、彼女のとても素敵な大皿を持って帰った。厳重に梱包をした。三宮から関西空港行きのバスに乗るのに、妹の手を煩わして、バス停まで持って行ってもらったのである。それをどういう訳か、バスの下段の荷物置き場に入れてしまった。不注意もいいところである。空港での待合室でお皿を抱えていると、何となく音がする。それから家に帰るまで不吉な予感で落ち着かず、不安な長い時間を飛行機の中で過ごした。

 
オレゴンから健康レシピ-娘の手作り陶器 家に帰り、恐る恐る、そうっと開けてみた。ものの見事に真っ二つに割れているではないか。頭から血の気が引いた。だれにも言わず、そっと押し入れの奥に隠した。何かで引っ付けることも考えたが、それは泉が全快してからにしようと思った。それ以後、いつもお皿のことが頭の片隅にあって、もちろん泉にも言えず悩んでいた。そんなある日、泉の術後1年半後くらいに、突如、あのお皿が泉の身代わりになったんだと、その時まで考えもしなかった思いがひらめき、気持ちがすっと楽になったのである。

 


割れ物は割れるもの。お皿が不注意で割れるのも自然のことなのである。

 

 


オレゴンから健康レシピ-お惣菜

毎晩の食事の献立。毎日となると、結構頭の中は“今晩のおかずは何にしよう”と忙しく巡るのである。毎日のことだから、気取る必要もないし、美味しくあればそれでいいのだが、それでも、食事は楽しく取りたいもの。一日の団欒の場である夕食は、家族が今晩のおかずは何と、楽しみにし、美味しい匂いに引きつけられて早く箸を取りたくなるのが一番いい。

 
オレゴンから健康レシピ-お惣菜 “取り合わせ”ということがある。一つメインが決まれば、それの取り合わせ(つまりはサイドデッシ)料理を作ればいいことになる。そのメインを決めるのに迷うのである。時間のある時は新しい料理に挑戦しようと張り切ってみる。素直にレセピーに従えばいいものを、材料不足だったり、いつもの癖でちょっとひねってみたりするとあらぬ方向に行ってしまって、“取り合わせ”に困ることになる。“取り合わせ”はメインと並ぶと、彩りも良く、栄養のバランスがよく、味がミスマッチしないものがいい。こんなことは長年の主婦は体の一部の感覚となっていて、見事に整える手際は天才技。

 
オレゴンから健康レシピ-お惣菜 私は自分が残り物が嫌いにもかかわらず、いつも多めに作ってしまう。同居人は昼食も家で取るのが好きな人で、人との約束が無い限り、家に帰ってゆっくり食事をする。日本では自家営業でない限り、勤め人が家に帰って昼食を取ることはない。我が同居人のオフイスは家から7.8分の所に在るのでレストランを探すより家に帰る方が早いのである。お陰で冷蔵庫の中の残り物は彼のブッフェ食事となり彼の好みの取り合わせ料理となる。お陰で、我が家の残り物はバランス良くはけていく。

 

ところが、もう一人の同居人である我が娘は、最近、残り物を食べなくなった。残り物には栄養価値がないと主張する。それに、電子レンジを使わないので、温め易いスープ類の他は、残り物を美味しくというわけにはいかない。そんな彼女も食べたくなる残り物がある。サーモン豆腐バーガーである。残り物になったものも、オーブンで温めるとひと味違う美味しさが出て、残り物としての存在がすぐ消える。


オレゴンから健康レシピ-お惣菜
サーモン豆腐バーガー

 

8個分

 

木綿豆腐 10センチ角 1個(小パック2個)水分の多い木綿豆腐 

サーモン缶 (212g)1個 水気を切る

人参 中2本

椎茸 中 約15個 

 1個

青ねぎ 刻み青ねぎ 1カップ

赤唐辛子 1本 種を抜いてみじん切り

塩 小さじ ½

小麦粉  少々

オリーブオイル又はベジタブルオイル 大さじ3.4

 

 

1。豆腐は1.2時間水切りをした後、さらに、ペーパータオルで水切りをして 

  大きなボールの中で、滑らかになるまでつぶす。

2。椎茸は30分くらい水で戻して柔らかくした後、砂糖、大さじ3、みりん 

  大さじ2 , 醤油 大さじ 2 で煮上げるたものをみじん切りにする。15個

  分使い切る必要はない。好みの量又は半分位が適量(この椎茸の煮物は多め

  に作って冷凍出来る。寿司にも、調味料としても使えるので常備しておくと便利)

3。人参は摺おろして水分を切る

4。ボールの中の豆腐に、サーモン、椎茸、人参、卵、青ねぎ、赤唐辛子、塩

  小さじ ½ を入れ、滑らかになるまで手でよく混ぜる。それを8等分して、

  丸い厚みのあるコロッケ形にする。

5。大きなフライパンにオリーブオイルを大さじ3-4を熱する。フライパンが

  熱した後はとろ火にして、豆腐バーガーの両面にほんの少しの小麦粉を付け

  て、フライパンに並べる。ゆっくり焼いた豆腐バーガーの片面がひっくり返

  せるくらいになったら生の片面をまたゆっくり焼く。両面が焦げすぎないよ

  う美味しそうな焦げ目をつける。フライパンの大きさによっては2回焼く必

  要がある。

  ゆっくりとろ火で焼くのがふっくら美味しく出来上がるこつ。

  そのままでも十分美味しいが、好みで、辛し醤油が合う。

 

オレゴンから健康レシピ-お惣菜

この日の取り合わせは白和え、春菊のごま和え、蓮根の揚げ袋煮。たまたまお客様があったので、いずみ鯛の生すしが加わった。

 

 

 

 


オレゴンから健康レシピ-Mexican Party

2月28日は我が同居人の誕生日。今年は2月25日が土曜日だったので、早めの誕生パーテイになった。 彼の誕生パーテイはいつも立食でなく、全員椅子に座っての正式パーテイなので,十人から十二人の小さなパーテイで和気あいあい。


オレゴンから健康レシピ-Mexican Party
今年は本人のリクエストによって、本格的メキシコ料理パーテイになった。私自身あまりメキシコ料理は好きでなかった。時たま、鉄板焼きの材料をトルテーアというインドのチャパテイを大きくしたようなものに、グアカモレというアボカドのデイップを入れ、巻いて食べる(これは文句無しに美味しい)くらいが、我が家のメキシカンであった。


オレゴンから健康レシピ-Mexican Party
また新たな挑戦が始まった。後2週間足らず。頭に浮かぶメキシコ料理は何もない。ちょっと慌てた。またまた、アマゾンドットコムが活躍。探したのが、リック ベイレスの本。シカゴ在住のメキシコ料理30年のキャリアを持ち、全国版のテレビ番組にも定期出演、三軒のレストランのオーナー、多数のメキシコ料理本の著者でもある。それに、我が同居人は彼の料理番組のフアンであることを思い出した。

 

早速彼の本を2冊注文。一冊は今回のパーテイに打ってつけのパーテイ用本格的メキシコ料理が親切に季節別、人数別に紹介されていて、私の好きな美しい写真入り。ところが、スピード発送で頼んでも、三日後。結局十日足らずが私の正念場となった。


オレゴンから健康レシピ-Mexican Party
先ず困ったのは、今まで考えもしなかった、材料である。多種のチリペパー。料理によっていろんな種類のチリペパーが使い分けられている。サラダに振りかける辛くないチリもある。生ものと乾燥チリがあり、赤とグリーンがあり、大きなのと小さいのがある。材料探しに走り回ったこと4日間。メキシコ人経営のスーパーを三軒探したが、材料はそれほど新鮮でない。結局近くの大きなスーパーにかなりの品揃えがあって、今後はこのスーパーでお世話になり、メキシコ料理の回数がふえそうである。

 
オレゴンから健康レシピ-Mexican Party メキシコ料理はソースが決め手。エンチラダ用のソースはタマテイローという提灯のような皮を付けた辛くないグリーンのチリーとタマネギ、ニンニクをローストしたものをミキサーにかけ、それに、野菜スープかチキンスープ、濃縮ミルクを入れて、三、四十分煮込むととっても美味しいソースになる。これを、ローストした、野菜やチキンをトルテーアに巻いたものに掛けてオーブンで焼くとエンチラダになる。


オレゴンから健康レシピ-Mexican Party
モーレという、ソースはさらに複雑である。チョコレートデップのように色はチョコレート色でもったりしたソース。実はこれには、三種類の多量の乾燥チリを種を抜き平たくして、少しの油で焦がさないように揚げて柔らかくした後、ミキサーにかけてどろどろにする。別に、アーモンドを油でローストしたものとタマテイロー、ニンニク、をローストしたものやごま、レーズン、シナモン、クローブなどの香辛料とチョコレートを一緒にミキサーに掛けたものを、大きな鍋でチキンスープを入れて一時間煮込んで出来たものである。これを焼いたチキンに付けると、チキンモーレという料理になる。


オレゴンから健康レシピ-Mexican Party
今回のデザートはフランというプリンを大きくしたようなもの。日本のプリンより少し固め。メキシコのフランは生クリームや濃縮クリームの代わりにコンデンスミルクを使う。これは文句無しに好評だった。

 

今回のヒットはハラピーノ ペパーとガーリックをローストして、それにライムジュースとオリーブオイルで撹拌したクリーミーなデップ。とっても辛いがつい手が出る美味しさ。

 

他何種類かのサルサは私の概念からはずれて、トマトは使わずレッドチリーがベースで、グリーンサルサもグリーンチリがベース。


オレゴンから健康レシピ-Mexican Party
料理の決め手のすべてのソースは材料をローストして作る。もちろん、市販のソースを使ってするともっと簡単であったろうけれど、本格的料理はやはり、一から手作りですると後の満足感が違うし味も違う。本物の味は手間ひま掛けてもその価値は十分ある。

 

テキーラ、マルガリータで気分良くした客人たちは次はどこの国に行く?と楽しんだ。レバノン人の友達は今度、レバノン料理の特別レッスンをしてくれるとか。 食べることも、作ることも楽しいパーテイだった。

 


オレゴンから健康レシピ-Green Living

ポートランドでは昨年の秋、家族経営の小さなスーパーマーケットを除いて、すべてのスーパーマーケットからビニールの買い物袋が消えた。焼却時に生じる環境汚染を少なくするためである。それに代わり、再使用のできる手提げ紙袋になった。これは、リサイクルすると同時に再製可能、堆肥ともなるものである。

 
オレゴンから健康レシピ-Green Living 西海岸一帯でオーガニック(有機)食品、製品を多く売り、環境問題意識の高い、チェインスーパー “
Trader Joe’s” や ”Whole Food” , 地元オレゴンの”New Season” などはビニールの買い物袋は使わず以前から紙袋だった。早くから独自のショッピングバッグを一ドルから三ドル範囲で提供していた。商売はもちろんだが、資源の節減を提唱してのことである。ポートランドのNew Season マーケットでは自前のショッピングバッグを持参して買い物をすると持参袋一つにつき、五セント引いてくれる。これもお金には大して意味がない。自前のショッピングバッグを提げての買い物を奨励しているのである。

 
オレゴンから健康レシピ-Green Living もちろん、買い物袋を持ち合わせない場合は独自の店をアッピールした紙の手提げ袋が用意されていて、問題はない。
 私の車の中には、いつも、二、三、の買い物袋が放り込まれて、待機状態である。

 

神戸の “co-op” では自前のショッピングバッグを持ち合わせていない場合、五円でビニールのショッピングバッグを買ったのを思い出した。これは多分リサイクルビニールなのだろう。

 

私の子供の頃は、どこの家庭にも買い物かごがあった。市場の店店は新聞紙を包み紙にし、豆腐などは入れ物を持って買い物をしたものである。便利さと快適さを求めすぎて、今地球は喘いでいる。

 

アメリカでは、地球温暖化防止の為にいろんな試みがなされている。公園の中に街が在るようなポートランドでもさらに街路樹を増やす運動がある。“Friends of Threes” というボランテイア団体が格安で樹木を提供し、市が今までは規格外になっていた場所のコンクリートを切り、木が植えられるように協力している。

 

我が家の家の周りにも、以前は木を植えることが許されていなかった所に2本の紅葉樹が加わった。ご近所の何軒かも今年この運動に参加し、来年は参加者が増えて、五年後には通りの様子も変わることだろうと楽しみだ。 真冬の植樹日は、ボランテイアの人達 が早朝から土を掘り、木を植えてまわり大活躍した。我が家の同居人は折悪く、肩の手術後のことで手伝えず、代わりに私が20人分のタイ風カボチャ、ココナッツミルクスープを作って、参加した。

 

環境保存に伴う基本生活を“Green Living” と提唱している。植樹運動も、電気自動車も、自転車利用も、温暖化防止、空気汚染の減少になるのでグリーン活動である。グリーン商品といえば、環境保存に基準を置いた材料を使い環境意識の高いあらゆる商品にあてはまる。グリーンは健康、環境改善指向を意味する言葉となった。

 

年々盛んになる、“Farmers Market” も、遠距離から運ばれる食料品を避け、地元で生産される新鮮な野菜や果物を市民が買うことで、地元の経済活性化になり、トラックの長距離輸送の必要がないため、エネルギーの節減、空気汚染減少などとグリーン活動の役割は大きい。

 

さらにグリーン活動の一環で昨年の秋から変わったものは、ゴミ収集のシステムである。

 
オレゴンから健康レシピ-Green Living アメリカは日本のようにゴミ収集は市の管理下でない。各家庭が自分の地域を管理するゴミ会社に二ヶ月に一度、57ドルを支払いゴミをとってもらう。私がアメリカに住み始めた頃、真夏に我が家の前のゴミだけが毎週毎週残されているのが理解出来なかったことを思い出す。お金を払っていなかったから当然なのである。

 

今までのシステムは一般ゴミとリサイクルゴミが毎週収集され、落ち葉や野菜の切りくずなど腐葉土となる庭ゴミの収集は隔週であった。それが庭ゴミに生ゴミ(肉、魚を含む残飯一切)を一緒にし、腐葉土となるものとして一括して庭ゴミとなった。そして、リサイクルゴミと共に週一回の収集に変わった。したがって、一般のゴミは隔週収集となった。リサイクル出来るものが細かく厳選され、瓶類は別に分類される。面倒なことが多くなったがこれも地球を守るためのグリーン生活と思えば何か大きな運動に参加している気持ちになれる。

 

各家の前はその地域に定められた曜日には用途別に仕分けされた、ブルー(リサイクルゴミ)、グリーン(庭ゴミ)、ダークグリーン(一般ゴミ)、黄色(瓶類のみ)と、ゴミ会社から届けられた、カラフルな大きなプラスチック製のゴミカンが並ぶ。さらに多くの家では野菜作りに使う腐葉土は自分で作っている。我が家も庭の一角に大きな腐葉土カンを置いて、野菜の切りくずを入れる。私はかき混ぜなどの手入れをしないので、腐葉土になるには時間が掛かるけれど、底の真っ黒になった土を見ると、生きている自然の営みを見てうれしくなる。

 

それにしても、毎週出るゴミの多さに、驚くのである。ゴミの多さを見ながら、無駄の多い生活をしているのだと反省する。持ち歩くものが少ない旅がどれほど快適であるかを思えば、本当に必要な物だけで生活する簡素な生活習慣をつけたいものである。


オレゴンから健康レシピ-Green Living