真夏の恒例イベントであるひとり旅も残すところあと僅か。
最終日は奈良と終着点の名古屋を巡ります。
不完全燃焼の高野山を後にし、3日目の宿泊地である奈良駅に到着。
遅い時間にもかかわらず、改札口には多くの人だかりができていました!
浴衣を着た人や的屋で買ったであろう食べ物を持った人など、何やらお祭りがあった様子。
とりあえず、宿を探さねばと格安宿の情報誌でめぼしをつけていたホテルを巡りはじめたものの・・・。
どこもかしこも満室で泊まることができないとのこと。。
どうやら、奈良の大文字焼きなどの準備がはじまり、奈良公園などでお祭りがやっているらしいのです。
宿泊客の数もピークを迎えているとのことで、宿泊先を探すのは難しい状態。
最悪、マンガ喫茶のナイトパックを利用すればいいかなと思いつつも、ゆっくり湯に浸かって身体を休めたいのが本音。
そんなことを考えつつ、ひたすら宿を探すために歩き続けた結果、何とか空きがあるホテルを見つけることができました。
何とも、行き当たりばったりのひとり旅の悪い部分が出た格好ですね。
これも旅の醍醐味といえばそうなんですけど、そろそろ計画性を持った大人の旅行をするべきなんでしょうか。。
最終日は朝から奈良を簡単にではありますが観光することにしました!
奈良は小学生の時に家族旅行で、中学生の時に修学旅行で来たことがあるのですが、当時は何もわからないまま連れてきてもらっているので、少しでも知識を得た今になって訪れるとまた違った味わいが生まれるもの。
最初に訪れたのは興福寺。
よく歴史の教科書とかに載っている仏像の収蔵場所として目にすることが多いですよね。
特に阿修羅像は有名なんではないでしょうか。
境内の五重塔や東金堂、南円堂などを観て周り、国宝館へ行ったのですが、朝早いこともあって開館しておらず、先に他の場所を観て周ることにしました。
そんで、訪れたのが春日大社。
春日大社は朱塗りが美しい建物ばかりで、敷地もかなりの広さがあり周りがいがあります。
緑が多いこともあって、木陰にはいれば涼しいのでそこまで疲れを感じることなく散策が楽しめる場所だと思います。
ただし、烏が多いのでちょっぴり怖さは感じますが。。
奈良公園といえば、鹿ですよね。
鹿を観ていたら、『鹿男あおによし』を思い出します。
このなかの1匹くらいは人間と話ができる鹿がいても不思議ではないのかもしれませんね。。
でも、鹿せんべいをバリバリ食べて、うんこをブリブリしている姿を観ているとやっぱりありえないかなー。
なんか、改めて『鹿男・・・』を観てみたくなりました。
そして、奈良といえば東大寺に行かずしてどこへ行く(法隆寺って意見もありますが・・・)!ということで、定番の大仏様を拝んできましたよ。
久しぶりに訪れましたが、まず南大門の金剛力士像は圧巻です。
運慶の作品でしたっけ?
こんなにも大きかったんだっけなーと思わずにもいられないほどの威圧感と迫力。
組木とはいえ、彫って作られているんですからね。
そういえば、運慶が作るにあたって、金剛力士像のへその位置にこだわったという話はご存知でしょうか?
へその位置が、本来あるべき高さではないところにあるらしいんです。
というのも、見上げた時に金剛力士像のバランスが美しく観えるようにと考えられて作られているらしいんですよ。
そこまで計算されているとは本当に匠のなせる技でしょうね。
そんな金剛力士像が聳え立つ南大門を抜け、いよいよ大仏様とご対面!
いやー、やっぱりデカイ!
ただ無言でその姿を見つめるのみ・・・。
過去2回見ているけれど、その佇まいは言うに及ばず。
そして、東大寺の大仏といえば、柱に大仏様の鼻の穴と同じ大きさの穴があるんですよね。
観光客の多くの人が無邪気に通り抜けに挑戦しているんですが、本当に楽しそうで良い光景でした☆
大仏様を拝んだ後は正倉院に行ってみました。
正倉院は外から見ることしかできないので、「こんなもんか。」と思わなくもないんですが、来たからには立ち寄ってしまうんですよね。
今回もまさしく・・・「こんなもんだったな。」というところでしょうか(笑)
内部公開された日に行ってみたらそんな感想はなくなるんだろうなー。
春日大社と東大寺を観て周り、良い頃合いになったので、再び興福寺の国宝館へ。
館内には歴史の教科書で目にしたことがある仏像などがたくさんありました。
いよいよ、念願の阿修羅像を前にするとその聡明というか美しい表情に惹きつけられるばかり。
気がつけば結構の時間を費やしてしまいました。
近く東京で特別展があるらしく、目にすることができるそうだので、是非ともその美しい表情を観てみてください!
興福寺を後にし、猿沢の池の周りをゆったりと歩き、奈良駅へ戻る途中、まさしに国際観光都市である奈良ならではの出来事に遭遇。
というのも、外国人観光客の人に道を尋ねられたんです!
どうやら、先程訪れた興福寺に行きたいとのこと・・・。
道順はわかるけど、情けないことに全く単語が出てきません。。
やっとこさ出てきた英語が・・・、
「ゴー・ストレート。 コウフクジ イズ ネクスト サルサワノイケ・・・・。」
いやー、まず池という単語がわからないし、向かいというか隣という表現の単語が出てこない。。
こんなことがあるなら、きちんと英語の勉強をしておけばよかった。
とにかく、勢いとジェスチャーと片言ながらノリでカバーし、自分の中では事なきを得たんですが、外国人観光客の方々が無事に着けていることを祈ります。
奈良で貴重な体験をした後は、いざ帰りのバス乗り場である名古屋へ。
名古屋駅に着き、腹ごしらえのために名古屋名物の天ムスを食し、2年前のひとり旅で遠目からしか拝めなかった名古屋城に行くことに!
バスに乗り、急いで向かったのですが・・・、またしても時間切れのために入場できず。。。
こうも入れないとなると何か因縁めいたものがあるんですかね?
煌びやかに輝く金の鯱を遠めに眺め、渋々名古屋城を後にすることにしました。
沈んだ気分を忘れるためにも、美味しい名古屋名物「きし麺」を食べようとガイドブックに載っている「総本家えびすや本店」に向かいました。
道に迷いながら苦労して辿りつき、店の扉を開けようとしたんですが、目の前には悲しい現実が!
そうです。。見つめる先には『臨時休業』というあまりに辛い4文字。。。
「なんでこーなるの!」と言わずにいられないほど、余計ブルーな気持ちになってしまいました。
名古屋はどうも性に合わないんですかね。
そんな思いもあり、どこも出かける気になれないので、駅前のマンガ喫茶で『20世紀少年』を読みあさりながら、帰りのバスを待ちつつ、今年のひとり旅の幕が降りたのでした。
(おわり)