「パッチギ! LOVE&PEACE」(07年・日本)


監督:井筒和幸
出演:井坂俊哉、西島秀俊、中村ゆり、藤井隆、風間杜夫、キムラ緑子、手塚理美、キム・ウンス、米倉斉加年、村田雄浩

上映時間:128分

評価点:8/10

コメント:


<ストーリー>

1974年、息子の治療のために一家で東京に来たアンソンは、宿敵・近藤と再会し争いごとに巻き込まれる。

彼を助けたことが原因で国鉄をクビになった佐藤と知り合い、親しくなったアンソンは彼と共に無謀な計画を立てる。


数々の映画賞を総嘗めにした前作から2年、待ちに待った続編です。
前作は青春群像劇という色が鮮明に出ていましたが、今作は時代とキャストが一新されたこともあり、また違った作品に仕上がっています。
前作以上に在日問題が深く描かれていることはもちろんのこと、戦争に召集された兄妹の父親についても描かれ、「生きる」ことの大切さを伝えてくれます。
そんなこともあり、同時期に公開されている某作品を意識した場面、台詞がしばしば登場します。

あまりにストレートすぎる演出に不意を突かれましたが、思わずニヤリとさせられてしまいました。

個人的には某作品を意識しないで作った場合、このテーマをどのように描いていたのか興味が尽きません。

また、前作では塩谷瞬、高岡蒼甫、沢尻エリカが注目されましたが、安成役の井坂俊哉、慶子役の中村ゆりも負けず劣らずの存在感で今後が期待できます。
娯楽のなかにも強いメッセージと感動が込められていて、こ
れぞ映画というにふさわしい作品ですね。

けれど、チャンスの病気など強引な設定が少々気になりましたが・・・。