「シュガー&スパイス 風味絶佳」(06年・日本)

監督:中江功

原作:山田詠美

出演:柳楽優弥、沢尻エリカ、大泉洋、チェン・ボーリン、高岡蒼甫、夏木マリ

上映時間:125分

評価点:7/10

コメント:

史上最年少でカンヌ国際映画祭最優秀男優賞を受賞した柳楽優弥と、『パッチギ!』以降まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍する沢尻エリカという旬な組み合わせで贈るラブストーリーと聞いたら観るしかないですね。


<ストーリー>

とりあえずガソリンスタンドのバイトをしている志郎。新しいバイトとして入ってきた乃里子にひと目で恋に落ちた彼は、優しさに徹する“ジェントルマン”となることで、彼女との幸せな恋愛を手にしたつもりでいた。


アメリカの香りが色濃く残る福生。

国道16号線で福生を通る時に「アメリカへの憧れ」を思い起こさせることはないですか?

僕はハリウッド映画や海外ドラマを観ていた影響から、その思いが強いもんで、この作品が放つ匂いに心地よさを感じずにはいられませんでした。

それに、柳楽優弥演じる主人公志郎の童貞っぷりを感じさせる雰囲気が最高で好感が持てるんですよ。

これが地なのか演技なのかはわかりませんが、これが欠けていたらこの作品の良さは何も残らないといってもいいほどですから、それを漂わせる彼は見事です。

そんな彼が恋をする相手を演じる沢尻エイカは、演技もバッチリだし、その存在感は際立っています。

笑顔はもちろんのこと、本当にひとつひとつの表情が可愛いんですよ。

唯一気になるとすれば、やはり八重歯ですかね。

若いうちはいいですが、大女優になるなら歯並びを綺麗にすることをオススメします。

そして、彼らに影響を多大な影響を与えるグランマ役の夏木マリ。

『千と千尋~』以来、クセのある役が多い気がします。

この手の役を演じている夏木マリがどうも生理的に受け付けないもんで、作品の楽しさが半減したことは否めませんでした。

原作を読んでいなかったので、作品の結末に少し驚きましたが、この終わり方だからこそ好印象なんですよね。

そして、同様に純朴な青年の初恋を描いたテレビドラマ『北の国から’87~初恋』には遠く及ばないもののどこか通じるものを感じさせる出来には満足。

恋愛偏差値の低い僕に、恋はやさしさだけではダメなんだと映画を通して学ばせてくれるありがたい作品でした。

そういえば、柳楽優弥と織田裕二ってどこか似ている気がする・・・。