『ジャケット』(06年・米、独)

監督:ジョン・メイプリー

制作:ジョージ・クルーニー他

出演:エイドリアン・ブロディ、キーラ・ナイトレイ、クリス・クリストファーソン他

上映時間:103分

評価点:★★★☆☆(3/5)

コメント:

湾岸戦争帰りの青年が精神病院での矯正治療中に、1992年から2007年へタイムスリップし、自らの死の謎を解いていくというストーリー。

鑑賞後に思うことは、雑誌に書いてあったこのストーリー紹介にしろ、“エイドリアン・ブロディとキーラ・ナイトレイの2大スターが共演したサスペンス”という宣伝文句、何よりも劇場の予告版にしてやられた印象を持つ内容だったということでしょうか。

最初から謎解きであったり、どのような展開になっていくのかとサスペンス仕様の頭で作品を観ているわけで、途中から作品の流れていく方向に疑問を抱きつつも、勝手に想像している答えに導いてくれるものと思い込んでいたからなおさらでした。

正直、このラストではサスペンスを楽しみに観ている人は満足できないと思います。

僕自身、タイムスリップの原理だとか突っ込みたくなるところがあったりと、どこか消化できていない部分があるのも確か。

けれど、その観客の期待を裏切ったおかげで、最後にほのかな幸せを感じることができる内容に仕上がっていると言うのべきなのかもしれませんね。

そういう意味では、この作品はサスペンスというよりもドラマであり、ラブストーリーなのだと思います。