『HINOKIO』(05年・日本)

監督:秋山貴彦

出演:中村雅俊、本郷奏多、多部未華子、牧瀬里穂、原沙知絵、原田美枝子他

上映時間:111分

評価点:6/10

コメント:母親を事故で亡くしてからひきこもりになってしまった少年サトルがHINOKIOと呼ばれるロボットを通してクラスの友達と交流を深めていくという物語。

HINOKIOをはじめとしてVFXをふんだんに取り入れられているんですが、HINOKIOの表面の質感が伝わってくるほどのリアルさと、スムーズなう動きで違和感をまったく感じることがありませんでした。

ぎこちない部分が多いと観ていて楽しさが半減するだけにそこらへんは満点でしょうか。

この作品の主役はサトル(HINOKIO)なんでしょうが、「主役はどっちだ?!」と思うぐらいにジュンを演じた多部未華子が目立っていましたね。

作品を観るまで、内容そのままに彼女を男の子だと勘違いしてました。

それほど、役に嵌っていたと言っても過言ではないでしょうね。

それにしても、サトル(HINOKIO)とジュンのお互いへの想いは友情を超えた純粋な感情であり、いかにも小学生的なところがたまらないですよね。

2人の交流を中心に描きつつも、中村雅俊演じるサトルの父親との関係が描かれたり、ロボットゆえのイジメがあったりとある種のお決まりパターンが繰り広げられるのでベタな展開が好きな人にはもってこいです。

それと、劇中、現実とゲームのバーチャルの世界とがリンクしているという設定がポイントになって出てくるんですが、観ていて原因もわからず少々強引な感じを受けてしまいました。

そもそもの設定からして多少のファンタジーは許されますが、ラストをこの手の設定で処理してしまうのも残念。

家族向けの作品と言うこともあり、気楽に観られる作品だと思います。

それにしても、原沙知絵は小学校の先生役が似合いますね。

あと、個人的には「おばけ煙突」の登場とリコーダーの使い方の巧さには好感が持てました。