さゆは、携帯電話を間違いなく所有しているだろう。ということは、さゆの電話番号がこの世に存在するのだ。ここで、仮にさゆの電話番号を俺が知ったとしたらどうだろうか。そうすれば、俺とさゆは、携帯から発信される電波でつながるのである。嗚呼、この電波現実!!しかし、当然、俺はさゆの電話番号など知らないし知る由もない。でも、この携帯電話からさゆの携帯電話へつながる可能性があるということ。この携帯電話からさゆの声が聞こえてくるかもしれないという将来性。俺にはもうこれだけで十分だ。
さゆ…