いつものように、レジに立っていた。昼食を買い求めに来る客が去ったこの昼下がりの時間は、最も暇である。寝るわけにもいかないので、レジや伝票の整理をやっている。店内には、やや挙動不審な小柄の中年男が1人いるばかりだ。店員も私だけなので、作業をしつつこの男を見張っていなければならない。ピロピロンピロピロン。客がもう1人きた。若いサングラスをかけた女だ。どこかで見覚えがある気もするが、気のせいだろう。こっちへ向かって歩いてくる。
「あの、インターネット代金の支払いをお願いしたいんですが」
「あ、はい。払込番号をお願いし、少々お待ちください」
僕は、彼女を待たせ中年男の方へ走った。
「お客さん、大変だよ」
「大変って、何が?」
「今、見えちゃったんだよね。消しゴムをポケットに入れたとこ」
「…」
「悪いこと言わないから、元に戻すか買って。頼んだよ」
「あの、インターネット代金の支払いをお願いしたいんですが」
「あ、はい。払込番号をお願いし、少々お待ちください」
僕は、彼女を待たせ中年男の方へ走った。
「お客さん、大変だよ」
「大変って、何が?」
「今、見えちゃったんだよね。消しゴムをポケットに入れたとこ」
「…」
「悪いこと言わないから、元に戻すか買って。頼んだよ」