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「為替ニュース」から


今週のまとめ10月25日から10月29日の週

:2010/10/30 (土) 08:00

25日からの週は、11月2-3日に開催される米FOMCをめぐる思惑が相場を翻弄した。追加緩和期待が広がるなかでドル安圧力が 強まった。ただ、緩和の規模やペースをめぐるさまざまな観測が流れたことで神経質な展開が続いた。ドル円は82円手前まで上昇したものの週末は80円台前 半の15年来安値近辺で引けている。ユーロドルは1.40台から1.37台まで下落する場面があったが週末は1.39台を回復した。豪ドルは消費者物価指 数が予想を下回ると利上げ期待が後退して売りが先行した。ポンドは英GDPの伸びが予想の倍のペースだったことが好感されて堅調だった。日銀は次回の決定 会合の日程を前倒すと発表したが円高ドル安に変化は無かった。株式市場には高値警戒感もあり、次第にリスク回避的な動きもみられはじめた。

(25日)
東京市場はドル安の動きが優勢となった。ドル円は81円を割り込み、15年半ぶりの安値を更新。ユーロドルも1.4050水準に上昇している。G20自体 はほぼ予想の範囲内として、影響が軽微な中、市場は来週のFOMCの動向に焦点が集まっている。市場ではFRBが資産買い入れ規模を2兆ドルに拡大すると の観測や、5000億ドルから段階的に拡大するなどの観測が話題になった。また、日本の輸出企業が下期の想定レートを円高水準に変更する動きも報じられ た。この日発表あれた豪生産者物価指数が予想を上回ったことで利上げ期待が広がり、豪ドルは堅調だった。豪ドル/ドルは0.99台半ばへと上昇した。
ロンドン市場は、円買いが先行した。ドル円はストップを巻き込んで80.40近辺まで下落。15年ぶり安値を示現し、戦後最安値(79.75)まで1円未 満に迫った。クロス円ではポンド円の下げが大きかった。ドル円が安値をつけた時間帯にポンド円は127円台前半から126円台半ばまで下落。2009年2 月以来の安値を示現し、円買いを主導した。明日発表される第3四半期の英GDPが警戒された模様。先週公開された英中銀議事録(10月6日、7日開催分) によると、ポーゼン委員が500億ポンドの資産購入プログラム(APP)拡大を主張したことが判明している。いずれもポンドにとってはネガティブに受け止 められた。豪ドル/ドルは0.99台半ばでの取引が続いた。
NY市場は、調整色の強い展開だった。9月米中古住宅販売件数が予想を上回る453万件となると米株が上昇した。しかし、株式の上昇が一服するとユーロド ル中心に利益確定の動きが優勢になった。ユーロドルは一時1.39台半ばへと反落、ドル円もつれて 80円手前まで買い戻された。米長期債利回りが次第に上昇したこともドル買い材料だった。ウェーバー独連銀総裁から来年第1四半期に出口戦略開始を示唆す る発言もあったが、目立ったユーロ買いの反応はみられなかった。むしろ、対ポンドでの売り戻し圧力に押される場面もあった。ユーロ円は112円台半ばへ下 押しされたあと、113円台を回復する場面もあったが上値は重かった。市場では米インフレ連動債の利回りがマイナス金利だったことが話題になった。米金融 緩和期待の強さを物語っていた。

(26日)
東京市場は、往来相場だった。前半はドルの買い戻しが優勢となった。前日はFRBの追加緩和が大規模になるとの見方も出て、ドル安が強まっていた。しか し、ダドリーNY連銀総裁が緩和については指標次第、とのコメントもあってややクールオフした模様だった。ユーロドルは序盤に1.39近辺へと軟化、ロン グポジションを解消する動きが出ていた。ドル円も買い戻しが優勢となり、80円台後半まで戻してきている。しかし、アジア系などからユーロドルに根強い買 いも観測され、次第にリバウンドの動きが優勢となった。ユーロドルは1.39台後半とNY時間の終値水準に戻している。ドル円は80円台後半での揉み合い に終始した。
ロンドン市場は、ポンド買いが主導した。序盤から第3四半期の英GDP・速報値が予想を上回るとの噂が飛び交いポンド買いが先行した。ポンド円は126円 台後半から128円近辺、ポンドドルは1.57台前半から1.58近辺まで上昇した。実際に発表された英GDPは前期比0.8%増と予想の2倍の伸びだっ た。これを受けてポンド円は129円近辺、ポンドドルは1.59近辺まで上伸した。ユーロポンドは0.88台半ばから0.87台後半まで急落した。格付け 会社S&Pが英国の格付け見通しをネガティブから安定的に修正し、英国の最上級(AAA)格付けを確認したこともポンド買いを後押しした。この 間、ドル円は80円台半ばから81円台前半へと買い戻されている。介入警戒感も指摘されていた。
NY市場は、ポジション調整の流れが続いてドル買いが進んだ。ドル円は81円台前半から81円台後半へと上昇、ユーロドルは 1.39台前半から1.38台前半へと下落した。豪ドル/ドルも0.98台後半から一時0.98台前半へと下押しされた。来週のFOMCを控えて追加緩和 期待が高まっているがこの日はポジション調整が主導している。きょうは2年債入札が実施されたが、米長期債利回りは上昇しており、これがドル買い圧力とな る面もあった。序盤に発表されたケースシラー住宅価格指数が弱かったものの、コンファレンスボード消費者信頼感が予想を上回るなど米経済指標もまちまち だった。ただ、消費者信頼感の雇用関連には力強さに欠けるとの指摘もあり、基調としての米追加緩和期待には根強いものがあった。米株式市場は方向感に欠け ていた。

(27日)
東京市場はドル買い戻しが優勢となった。前日のNY市場の流れを引き継いだ形。ドル円は前日の高値水準を突破して81円台後半まで上昇した。ユーロドルは 1.38近辺まで一時下落した。米FRBの追加緩和が予想よりも緩やかなものになるのではとの見方が次第に強まっている。ウォール・ストリート・ジャーナ ル(WSJ)紙は、FRBは11月のFOMCで数ヵ月渡って数千億ドル規模の国債買い入れ計画を発表する公算、と伝えていた。市場では来週のFOMCで、 FRBは5000億ドル規模の国債買取を3から6ヵ月程度に渡って実施を表明するというのがコンセンサスとなっていたが、報道の通りならば緩和の規模に関 してややトーンダウンしているとの見方が広がった。また、この日発表された第3四半期の豪消費者物価指数は予想を下回り、豪ドル売りも強まった。豪ドル/ ドルは0.97台前半、豪ドル円79円台半ばに下落した。やや利上げ期待がしぼんだ。
ロンドン市場でもドルの買い戻しが先行した。ドル円は82円近辺まで上昇した。ユーロドルは1.38割れ、ポンドドルは1.57台半ばまで下げた。ユーロ ドルの1.38割れは10月20日以来、1週間ぶり。早朝の売買が一巡するとドル買いは一服したが、NY勢が参加し始めるとドル買いが再開している。翌週 にFOMCの開催を控え、市場は追加緩和の規模を巡る報道に神経質となっているようだ。また、東京市場の流れを引き継いで豪ドルが軟調に推移した。豪ドル 円は79円台前半、豪ドル/ドルは0.97割れまで下げた。市場では来週の豪中銀理事会での金利据え置きが警戒されていた。
NY市場は、株式が大幅安となりドル買い・円買いの動きが広がった。ユーロドルは1.38台前半から1.37台前半まで、ポンドドルは1.58台前半から 1.57台前半まで下落した。クロス円も売られ、ユーロ円は112円台前半、ポンド円は128円台半ばまで水準を下げた。商品市況の軟化も加わって資源国 通貨も弱かった。豪ドル円、カナダドル円は共に79円の大台割れとなる場面もあった。ただ、ドル円は前日ほどのドル買いはみられず81円台後半で揉み合っ た。各通貨でストップが誘発される動きか観測され、ポジションの巻き戻しが強まった。ただ、取引終盤には株が下げ渋り、動きは落ち着いている。この日に発 表された米経済指標は反応しにくい結果だった。9月米耐久財受注は総合の伸びが予想を上回る一方、コアは伸びが低下した。9月新築住宅販売件数は小幅に予 想を上回ったが、市場では引き続き低水準との評価だった。

(28日)
東京市場は、ドル買い戻しが一服した。特段の材料には欠け、NY市場後半にドル買いが一服していた流れを引き継いだ格好。ユーロドル中心にドル売りが優勢 となり、ユーロドルは1.38台に戻している。またドル円は81円台半ばでの上値の重い展開が続いた。ユーロドルに関しては、短期的には急ピッチな下げも を見せていることからモデル系の買戻しも入った模様。また、依然としてアジア系中銀のユーロ買い・ドル売りが根強く出ているとの観測もあった。日銀はこの 日の金融政策決定会合で政策金利を事実上のゼロ金利に据え置いた。量的緩和については、社債の買い入れ対象をトリプルB格以上に拡大したことや、ETF・ REITの買い入れを早期に開始するために次回の会合を11月4ー5日に変更すると発表した。発表直後に円売りの反応もあったが、特に大きなサプライズは 無かった。
ロンドン市場は、ポンド相場が活発な動きをみせた。早朝はポンド売りが先行した。ポンド円は129円付近から128円割れ寸前、ポンドドルは 1.58台前半から1.57台半ばまで下げた。ただ、早朝の売買が一巡すると買い優勢に転じ、ポンド円は129円台前半まで反発して下げを消した。ポンド ドルはポンド円を凌ぐペースで買い戻され、NY勢参加前の取引で1.58台後半まで反発した。市場ではポンドドルでアジア系中銀の買い、ユーロポンドで ファンド筋の売りが観測されていた。材料難の中で大口投資家の売買に翻弄されたようだ。市場では10月の英CBI小売調査をポンド買い要因と受け止める意 見もあった。販売状況を示す小売指数が市場予想を上回ったため、ポンド買いを進める口実と受け止められたようだ。ドル円は81円台後半から前半へと水準を 下げた。白川日銀総裁の会見では次回の決定会合を前倒しした件について、FOMCのスケジュールを意識したわけではない、と説明していた。
NY市場は、ドル安の動きが強まった。ドル円は80円台後半まで下落して3日ぶりに81円を割り込んだ。ユーロドルは1.38 台半ばから1.39台前半へと上昇した。ポンドドルは1.59台後半まで、ドルスイス0.98近辺、ドルカナダ1.02割れ、豪ドル/ドル0.98台前半 までドル安が進んだ。序盤に発表された米新規失業保険申請件数は43.4万件へと改善したが目立った反応はみせなかった。市場ではNY連銀が実施した調査 についての報道が話題になっている。報道によると、 NY連銀はプライマリーディーラー各社に対して、追加金融緩和を実施した場合の規模や影響を調査した。米国債の買取措置を6ヶ月間実施した場合の米10年 国債の利回りの変化を試算するように各社に求めた。買い入れ規模としてはゼロ、2500億ドル、5000億ドル、1兆ドルの4つの選択肢を示した模様。こ の報道が市場に追加緩和の可能性が高まったとの思惑を増幅させていた。

(29日)
東京市場は、円買いが優勢となった。ドル円は株価が軟調なことや、月末に絡んだ輸出企業の売りが大量に入ったとの観測も出て、サポート水準をブレイク、一 時80.50付近と10月25日に付けた直近安値80.41レベルに接近する動きとなっている。ただ株式、原油も大きく下落していたことから、ドル売りの 動きというよりもリスク回避の円買いの側面が強かった。ユーロドルも軟調な値動きとなり、ユーロ円も111円台に下落、豪ドル円も78円台半ばまで下落し ている。
ロンドン市場は、方向性に欠けた展開だった。前半は東京市場の流れを引き継いでドルを買い戻す動きが活発化した。ユーロドルは1.38台後半から1.38 割れ寸前、ポンドドルは1.58台半ばから1.57台後半、豪ドル/ドルは0.97台半ばから0.96台後半まで下げた。この日発表される第 3四半期の米GDP・速報値が警戒されたようだ。ただ、NY勢の参加が近づくとドル買い戻しは一服している。ユーロドルは1.38台半ば、ポンドドルは 1.57台後半、豪ドル/ドルは0.97台半ばまで反発するなどほぼ往って来いの展開だった。ドル円は80円台後半で揉み合った。この日発表された財務省 の外国為替平衡操作の状況(9月29日~10月27日)によると、介入額はゼロ円だった。
NY市場は、ドル安の推移だった。注目された米第3四半期GDP・速報値は前期比年率2.0%と市場予想通りの結果だった。内訳では在庫や個人消費の伸び が寄与する一方、住宅や貿易赤字が足を引っ張った。また、市場はコアPCEの伸びが0.8%に留まり市場予想1.0%を下回ったことや雇用コスト指数の伸 びが予想を下回ったことが次週のFOMCでの追加緩和への思惑を増幅させている。その後発表された10月シカゴPMIは60.6と予想を上回ったが反応は 限定的。10月ミシガン大消費者信頼感指数・確報値は67.7へと下方修正されている。一連の指標発表を終えたあとも市場の追加緩和見通しには変化はみら れず、ドル安圧力が継続した。ユーロドルが1.39台に乗せたのに続いて、ポンドドルが1.60台乗せ。ドル円も80.50割れへと水準を切り下げてい る。米国債市場でも緩和見通しから利回りが低下した。商品市況はまちまち、NY株式市場は週末らしく方向感に欠けた揉み合いだった。米GDPの発表を受け てオバマ米大統領は、わたしの使命は経済成長を推進させること、とのコメントを発表したが市場は反応薄だった。取引後半は週末モードとなり、ドル安の水準 に張り付いた。引け際にオバマ大統領のテロに関する発言が伝わるとドル円は80.37レベルと1995年4月以来の安値水準を更新して取引を終えた。