前述「くだらない言い訳するな」(6月18日公開)の強制わいせつ未遂の公判。
被告人は、被害者の背後から被害者の首に手を回し、わいせつ行為をしようとしたとして起訴されています。
被告人の妻が、被告人の今後の監督を約束するために情状証人として出廷し証言台に立ちました。
しかしこの妻、被告人が過去に犯した同種の前科については「過去のこと」と軽く流し、今回のことはどう考えているか尋ねられると、「今回のことは罪を償って帰ってきたらそれで終わりにしたいと思っている」というのです。
今後、罪を犯さないようにはどうしたらいいのかを尋ねられると、「喧嘩を減らす」と言うのです。
病院に通院したり、性犯罪処遇プログラムを受けさせたりは全く考えていないというのです。
今回のことは罪を償って帰ってきたらそれで終わりにしたいって、もし実刑になり刑務所に収監されたとしても、刑務所に収監されるということは、それで今回の罪を償ったということにはなりません、今回犯した罪の罰を受けたというだけのことです。
刑務所に入ることが罪を償うこと、刑務所から出たら罪は償い終わったと思っている人が多いですが、それは間違いです。
罪を償うことと刑務所に入ることは全く別の問題です。
今後は喧嘩を減らすって、喧嘩を減らせば罪を犯すのを防げるとでも思っているのですか。
ハッキリ言って防げないと思います。
今後罪を犯すのを防ぐには、まず本人が今回の動機をちゃんと考えて受け止め、なおしていこうという努力が必要です。
そして、家族のサポートが必要です。
家族のサポートだけで不充分なら、関係機関のサポートを受けることも必要です。
被告人は犯行の動機について言い訳ばかりしている、情状証人として法廷に立った妻は事件のことを軽く考えすぎている。
こんな状態では、被告人がまた罪を犯して法廷に立つのは時間の問題でしょう。
この被告人と証人(妻)の夫婦、もし妻が性犯罪の被害者になれば、少しは被害者や被害者の家族の気持ちを理解することができるかもしれません。
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