「アレ」をさせてあげるしかないでしょ | 法廷見聞録異議あり~法廷では言えない話あれこれ~

法廷見聞録異議あり~法廷では言えない話あれこれ~

このブログは、法律のことなど何も知らない素人が裁判を傍聴して思ったことや裁判所内で遭遇した出来事などを率直に書いたものです。
注)記事の内容は、あくまでも個人の感想で、実在する如何なる特定の個人や団体をも誹謗・中傷しようとするものではありません。

ある強姦未遂の公判。
被告人は、地下鉄の車内で見かけた14歳の少女を追いかけ駅の身障者用トイレに連れ込み鍵をかけました。そしてレイプしようとしたのですがトイレから逃げられてしまいました。
普通ならそこで終わりそうなところですが、この被告人は普通ではありませんでした。
被害者を執拗に追いかけて同じ電車に乗り込みました。そこは始発駅でたまたまその車両には乗客がまだ一人も乗車していなかったため被告人は被害者にさらにわいせつな行為をしたのです。
幸いレイプは未遂に終わりましたが、被害者が受けた肉体的苦痛や精神的苦痛は計り知れません。
検察官が論告で述べたように、被告人の犯行は執拗かつ大胆で悪質、くむべき事情は皆無だと思います。
情状証人として出廷した妻は「これまで主人の事を知っているようで知らなかった、これからはコミュニケーションをとっていきたい」と述べました。
私が裁判官なら「具体的にどんなコミュニケーションをとれば被告人の再犯を防ぐことができると思っているのか」と詳しく尋ねたいところですが、窃盗や覚醒剤事件などなら裁判官は二度と罪を犯さないためにはどのような対策を考えているのかを事細かに尋ね、その返事が曖昧だったり納得できないと更に詳しく尋ねるのに、本件の担当裁判官は詳しく尋ねようとはしませんでした。
この奥さんは実際どんなコミュニケーションをとればで夫の再犯を防止できると思っているのでしょうか。生半可な考えや対策では再犯を防止することなんて到底できないと思います。
今回のような犯罪で、妻として被告人が余計な事を考えないように引き止めるコミュニケーションと言えば、被告人に『もう他の女性では満足できないと思わせるような内容の「アレ」を、もうこれ以上無理だと言わせるくらいたくさんさせてあげること』しかないと思います。
しかしそんな「アレ」を毎日させてあげたとしても大丈夫ということはありません。性犯罪の再犯率は非常に高い、癖のように繰り返し、病気のように再発する。被告人を性障害専門のクリニックに通わせてきちんと治療させることです。
専門家のに協力がなければ絶対に治りません。
被告人の妻の話を聞いていると、被告人の妻は事の重大さを今ひとつ認識できてないように感じました。どんなコミュニケーションをとるつもりなのかはわかりませんが、それだけで再犯を防ぐことができると思っているのでしょうか。