2024年武蔵中算数問題雑感 | 新・中学受験塾講師の独り言

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がんばれ!受験生!

今年も東京都の私立中学受験が始まりました。

 

今日の夕方、今年の武蔵中の問題を入手できましたので、雑感を述べてみたいと思います。

なお、大手サイト(四谷大塚ではありません)の一部で解答速報が掲出されていますので、確認してみたところ、一部掲出されている解答に誤りがあるのではないかという問題が1問ありました。

 

以下、雑感になります。

 

大問1

(1)は素因数分解と約数の問題で、武蔵の受験生であれば悩まずに即答できるはずのレベル。

(2)は仕事算の問題で、ややこしそうに見えて実は簡単という問題でした。

 

大問2

(1)と(2)については、辺の長さの比が3:4:5の直角三角形という定番図形です。

(3)は平行な2直線に気付けば相似比から正解を導ける問題でした。

 

大問3

(1)と(2)は基本的な出会い算ですので、合格するためには落とせない問題です。

(3)は、やや難問です。ここは正解できなくても合否に影響はないのではないかというのが、共に問題を解いた複数名の同僚と一致した評価となります。

(4)は、出会い算のように見えて周期の問題として捉えると解けるはずですが、合格者でも(4)を落としている人は相当いると思います。

 

大問4

(1)はシンプルな組み合わせの問題です。落とすと痛い問題です。

(2)は難しく考えずに全パターンを樹形図等で書き出してしまうのが一番確実で早い解法でしょう。全パターンを早々に書き始めた人にとっては有利になったはずの問題です。

(3)は(1)よりも簡単かもしれません。指定された5か所にそれぞれ「5」を入れてみて何点になるかをチェックするだけで正解できます。問題配置としては(1)で出題されるようなレベルの問題でした。恐らく多くの算数講師が今回出題された全ての問題の中でこの問題が一番簡単だと言うのではないでしょうか。

(4)は恐らく正解者がほぼ皆無でしょう。(2)と(3)が誘導になっていることに気付いたとしても、そこからさらに場合分けが必要となり、時間内に正確な場合分けができるかというと、ほぼ絶望的に困難です。

 

 

以上が問題ごとの難易度となります。大問1と大問2は全問必答。大問3は(1)と(2)、大問3は(1)から(3)が正解できていれば、少なくとも算数に関しては合格レベルに十分達していると思います。