はじめまして。

私は24歳既婚者。

死産で大切な娘を亡くしたばかりの、

ただの一般人です。




まずはじめに、

これは大半の人が信じない話です。

作り話だと思っていただいて構いません。




私は寺の長女として生まれ、

厳しい教育を受け育てられました。


週に1~3組、

お寺に檀家さんがお参りに来る日々。

檀家さんに「こんにちは」と、

頭を下げ挨拶する日々。


私がまだ幼稚園児だった頃の話。

ある日、私が檀家さんのお墓の枯れた花を、

新しい花に入れ変えるよう祖母に頼まれ、

そのお墓の前に行った時のこと。


目を閉じて、手を合わせたその瞬間、

「いつもありがと様。」と、

目の前から聞こえたような、

まるで人と話しているような、

私は驚き、花を落としてしまいました。

「おれの声が聞こえるのか?」と。

私は「はい」と答え、

家族に伝えてほしいと伝言を受けました。


私は何かの病気なのかな?

死んじゃった人の声が聞こえるなんて、

誰が信じるのだろう、と。


住職である祖父にその話をした時、

祖父は私に起きた出来事を信じてくれました。

まだ私が幼かったからでしょう。


大人になり、今年で25歳になる私。

結婚して授かった子を亡くし、

火葬していただき、

旦那と娘と私で家に帰りました。


娘の骨壷に触れると、

可愛らしい幼子の声が聞こえました。

「ママとパパにやっと会えたぁ。」

「ママもパパも泣かないで」と。

嬉しさのあまり泣きながら笑みが溢れました。


私はきっと何かの病気なのでしょう。

亡くなった人の声が聞こえる、なんて、

誰も信じてくれない。

私自身が未だに信じられないのですから。


それでも、亡くなった娘と、

こうして会話ができる。

それが幻聴であったとしても、

お腹の中で大切に育てた娘を亡くした私が、

こうして愛する娘と会話ができる。


どんな形であれ、私自身、

とても嬉しいのです。


亡くなった方の発する言葉は大抵同じでした。

「置いていった家族が心配だ。」

「元気に過ごすようつたえてほしい。」

「死ぬなんて思っていなかった。」


私はその言葉に、

何と返せばいいのかわかりませんでした。


ただ、

「安らかにお休みください。」

「ご家族にお会いしたら伝えておきます。」

としか言えませんでした。


こんな訳の分からない力、

早く無くならないかな、と思っていました。


けれど、私はこうして今、

愛する娘の声を聞くことができる。

この力は、

もういらない、と思っていたこの力は、

私にとって今かけがえのないものだと、

心の底から思います。


いつかこの力が消えてしまう時まで、

私が消えてしまうその日まで、

最後までお腹の中で育てられなかった分、

産んで育ててあげられらなかった分、

この子の声をひと言たりとも残さず忘れず、

聞いて生きていきたいと思いました。





作り話に聞こえましたでしょう?

私も信じられません。


私がこの力を持ったことで、

皆様に伝えたいことは、ただ、


亡くなった大切な誰かを、

ずっと想い続けてほしい。

あなたの声は、気持ちは、

あの人に伝わっているということ。

あなたがあの人を大切に想うように、

あの人もあなたを大切に想っているということ。

ただそれだけでいいのです。




こんな意味不明な20代女性の言葉を、

心のどこかに置いていてほしいです。




最後まで読んでいただき、

ありがとうございました。