12/7(日)、札幌ファクトリー近くの「ひいらぎ」さんで「TheHorseBoneBrothers」のライブを聴いてきた。

 

 

 メンバーはいつものギター中原さん、マンドリン金一さん、ベース大沼さんに客演のマンドリン山崎さんとフィドル広吉さんが加わった豪華ストリングス。特にマンドリンとフィドルはチューニングが同じなので音の深さと奥行きがダンチなのである。

 

 

 

 TheHorseBoneBrothersは日本語詞でブルーグラスを歌ってくれるので、脳が日本語に特化しているアタシは大好きなのだ。中原さんが普段使うボキャブラリーとアタシのボキャブラリーは層が違うんだろう、彼の歌詞にはドキッとさせられることが多々ある。

 経てきた人生の差異は新たな発見をもたらしてくれる。そして若い時分に書いた詞と年齢を重ねたあとの詞もまた違う。最近の歌でも若い人の歌を歌うが、それは当事者ではなく、少し離れた場所で見、若者自身の気づきを待っているように思えるのだ。

 

 

 リハ風景とひいらぎさんのパフェ

 

 

 7日のライブでの中原さんの言葉(これは歌だったかMCだったか定かではない)に、不便だった田舎にいい道路ができると、若者はその道を通って都会へ行き、いなくなってしまうとあった。これと同じ類いのことを拓銀破綻のころに脚本家の倉本聰先生もエッセイで述べている。

 

 若いもののために必要なのは、いい車でもいい道でもなく、楽しくその地で暮らす大人の姿なのかもしれない。

 

 ──話がズレた。閑話休題とはこういうときに使うのね──

 

 大学生くらいのお年頃以来ず〜〜っとブルーグラスを演っている彼らの演奏は抜群だ。特に金一さんのマンドリンときたら達者すぎて時に変態チックですらある。いや、彼はマンドリンに限らずエレキでも聴衆を沸かせるのだけれども笑

 

 11月12月と二月続けて聴いたTheHorseBoneBrothers。終演後大沼さんが「代わり映えしなくてスミマセンねえ」と言った。

「いえいえ、TheHorseBoneBrothersが似たようなセットリストになることに不満はありませんよ。落語と一緒。話やオチを知っていても、巧い人の落語は何度聞いてもイイのと一緒です」とアタシは答えた。

 

 なのでアタシはこれからもTheHorseBoneBrothersのライブは都合が合うたび通うことになるだろう。