小学生のころにめちゃくちゃハマったマンガがあった。少年サンデーやビックコミックオリジナルに不定期に掲載された「戦場シリーズ」。

南方の島々で繰り広げられた第二次世界大戦の最前線での、一つ一つは小さな闘いを描いた松本零士先生の読み切りの作品たちだ。

その中でも特に好きで以来50年ほど記憶していたのがわが青春のアルカディアとグリーン・スナイパー。

 

戦場シリーズはどれも好きだった。

「わが青春のアルカディア」にはのちの宇宙海賊ハーロックとトチローの先祖が出てくる。

メッサーシュミット乗りのファントム・F・ハーロックの機体に潜り込んで戦地脱出を図ったトチローの先祖台場は、被弾し破断したワイヤーを自らの手足に巻き付けメッサーシュミットをアルプス越えさせ、スイス国内に着陸させ台場を逃がす。

この2人の信頼と友情がかっこよくてねぇ。

 

「グリーン・スナイパー」は猟師出身の日米の狙撃手同士が狙いを定め、最終的にそれぞれの弾丸は互いの頭を打ち抜き、勝者なく終わる、最前線での小さな、静かな戦い。渋いっスわ。

これを読んで以降、アタシは軍手に穴を開けて指先を出して林の中で自作のスリングショットや弓矢で的を撃つようになった。

 

 

これらの掌編は後に「戦場シリーズ」として数冊単行本化された。

ついさっき松本零士先生が亡くなったと知り、しばしノスタルジーに浸ったのち「鉄の墓標」と「わが青春のアルカディア」をkindleで購入した。

 

そうそう、戦場シリーズには時々、松本先生のアシスタントをしていた新谷かおる先生に似たキャラクターが出てくる。

 

 

戦場シリーズファンの皆様。

昭和は遠くなりましたなあ~(珍しくしみじみした終わり