秋桜のブログ -27ページ目

秋桜のブログ

暇つぶし。
オモッタコト。
気まぐれな空想。
平凡な毎日。



ーーミサンガ??

ーーそう、ミサンガ。作るの。

ーーなに、恋でもした??
友達がニヤニヤしながら私に聞く。

ああ。だるいやつが始まる。嫌な予感は的中だ。

ーーばか。してるわけ。
素っ気無く答える。

ーーじゃあ誰にあげるの??ねえねえ。

ーー教えない。

ーーいいじゃん、教えてくれたって。

うわ、でたまたその上目遣い
使う相手間違ってるってば、

ーーあいつだよあいつ。

ーーえ?あいつってあいつ?あのいつも馬鹿にしてるあいつ?...好きなの?

ーー違うってば!頼まれただけ。

そう。頼まれただけ。
なのに。
何色好きなんだろうとか、どんな模様にしようとか、
気がつくとそんなことばっかで。


あれ。なにこの胸がざわつくこの感じ。



ーー完成したら先に私に見せてね。

うわ、またニヤニヤしてるよ。

ーーわかったよ。
10年の仲の友達にはさすがに断りきれなくなる。まあいいや。



結局3回もやり直して、やっと完成した。


でも待って。どうやって渡そう。
突然渡したら変かな。でも頼まれてるから。いやでも、こういう時はかわいい袋にでも入れて渡すのかな。ああ無理わかんない。

教室で、完成したミサンガ片手に一人、そんなことを考えながらグラウンドを見る。

ーーあれ、今日いないのかな。
あいつの姿が見当たらない。

と思った次の瞬間。
急に後ろのドアが開いた。
慌てて隠すミサンガ。

目の前にいるのはあいつだった。

ーー今なんか隠した?

うわ。タイミング最悪だ。

ーーえ?いやなにも。
どうしよう、今渡そうか、渡さないか。
なぜか言い出せない。胸の鼓動が手先にまで伝わる。なにをそんなに緊張してるんだ。

ーー隠しただろ?

ーー...これ。
言葉数少なく、不器用に差し出す。それが今の私の精一杯だった。ああせっかく渡す時のこと色々考えてたのに。

ーーえ!作ってくれたんだ本当に。

ーーえ、あ。うん。だって欲しいって言うから。

ーーありがと。じゃあ練習戻るわ。

ーーうん。じゃあ。

ーーなあ!

ーーなに?

ーーあ。いやなんでもない。またな。

ーーねえ!やっぱり待って!!私、好き...なの。

ああああ。なに言ってるの自分。でも、もう言うしかない。どうにでもなれ!!

ーーえ、?

ーー私。どうしようもなく馬鹿なあんたが好きなの。

ーー今同じこと言おうと思ってた。心臓止まるかと思った。


ーー止まっちゃえばーか!

またいつもの冗談を言って笑顔で手を振って教室を後にする。


ーーごめんお待たせ。

ーー遅いよ。で?ミサンガ完成した?見せてよ!

ーーあ。もう渡してきた、

ーーええ見せてって言ったじゃん。

ーーそうだっけ?
私は笑ってごまかす。

適当にかわす方法もこの10年の仲で身につけた。

ひとりごと。