今日は前々回のブログで少し触れた海外バレエ団の入団オーディションについて書いてみようと思います。バレエ団へ所属するためには入団オーディションを受ける方法が一般的です。(他にもコンクールや所属スクールからの引き抜きなどの方法もあります。)

 

バレエ団入団オーディションには主に2種類あります。

プライベートオーディション

団員ダンサーに混ざってカンパニーの通常クラスを受ける。

オープンオーディション 

あらかじめ組まれたオーディション用日程(ウェブサイトなどにお知らせが出ています)に受験者のみが集まる。

審査内容はカンパニーにもより異なりますが、一般的にクラシックバレエのカンパニーではバレエクラス→ヴァリエーション/コンテンポラリー→パドドゥ→バレエ団レパートリーから何か といった流れです。全員が最後まで残れるわけではなく、各ラウンドで審査されます。

 

できるならプライベートオーディションがおすすめです。オープンオーディションでは参加者が多く、なかなか丁寧に見てもらうことが難しいと思います。プライベートオーディションでは自分もカンパニーの様子を実際に見て知ることができ、もし就職が決まった場合にも良いと思います。私はルーマニアのお仕事も現在のプラハのお仕事も、プライベートオーディションでいただきましたチョキ

 

プライベートオーディション/オープンオーディションどちらの場合でも、まずCV(履歴書)と写真を添付したメールを送り、オーディション参加の許可を得る必要があります。つまり書類審査です。カンパニーがオーディション用連絡先を指定している場合はそこへ、ない場合は芸術監督本人にメールをします。

 

CV 名前、顔写真、身長、国籍、誕生日、連絡先、バレエ歴(トレーニングや受賞歴、舞台経験など)なるべくA4紙1枚にまとめる 

 

写真 顔写真と練習着でのポーズ写真数枚 たまにポーズ指定があることも有り 

加えて、クラスやヴァリエーションのビデオを送る必要があることもあります。

 

メール本文(カバーレター)

「CVや写真を見てみよう」と思ってもらえるように書く必要があります。なぜ自分がこのバレエ団で働きたいのか、なぜ自分が適任であると思うのか、なるべく簡潔にアピールする必要があります。

 

経験上、返信がなかったり、オーディションを断られたりすることの方が多いです。私は就職活動中何十ものバレエ団にメールを出しましたが、結局現地までオーディションに行けたのは10か所ほどでした。そこでも1時間ほどのクラス後にカットされ…えーん

 

バレエ団によっては応募資格が厳しく決まっています。例えば、プロとしての数年の経験が必要だったり、国籍(ビザの関係)や身長制限がある場合があります。ヨーロッパの大きなバレエ団では女性は165㎝~の募集となっているところが多く、160㎝程しかない私は踊りを見てもらうことも叶わず、とても悔しい思いをしました。(個人的には、条件に完璧に合わなくてもとりあえず応募してみるのも有りだと思います。)

 

現在ダンサーの引退年齢は高齢化しており、どのバレエ団も空きが少ない状況です。一方で、世界各地のバレエ学校からは次々と優秀な生徒が卒業し、その少ない席を奪い合います。特に今年はコロナの影響でオーディションがオンラインで行われたり、ダンサーの募集自体がなかったりと状況はますます厳しくなっているようですねあせるその中で仕事を得ることは簡単ではありませんが、自分の長所を上手くアピールすることそして諦めないことが大切だと思います。

 

凄く長くなってしまいましたが、今後就職活動をされるダンサーの方に何か参考になることがあれば幸いです。きっと自分にあった場所が見つかりますようにクローバー

 

先日23歳の誕生日を迎え、友達がお花をプレゼントしてくれましたラブラブ プラハは暖かくなってきました。

 

misato