次女にとっての『弟』が、私のお腹にいる頃
次女は2才でした。
切迫早産になり、私はトイレ以外の時間は寝ていなければなりませんでした。
一番遊びたいその頃でも、次女は私の様子を察して
横になる私の隣にくっついて寝転びながら、
一切の我が儘も言わず1日ひたすらDVDを観ていました。
弟が産まれると、とても可愛がってくれました。
赤ちゃん返りもありませんでした。
弟をベビーカーに乗せて一緒に買い物に連れていっても、
『あれ買って』『これ買って』とねだった事は一度もありませんでした。
『絶対的存在』のお姉ちゃんには一切逆らわず
『いいよ、いいよ』となんでも譲り、
弟のお世話もよくしてくれました。
いつもニコニコとしていて良い子だね、と
周りからよく褒められていました。
幼稚園でも明るくて、楽しくて、でも控えめで、
お友達とも仲良く、たくさんの子に好かれ囲まれているような子でした。
私も、そんな次女に
『◯◯(次女)は、本当に良い子だね~』といつも言っていました。
高学年になると、いつもニコニコ可愛らしい次女は
一部の女子から
『ぶりっ子』『うざい』と言われることがありました。
中学生になると更に悪化して、
クラスの女子全員からハブられたり悪口を言われたりしました。
先生は気づきもせず、助けてもくれませんでした。
家で多少しょんぼりしたり元気がない時もありましたが、
私も夫もお姉ちゃんも
『次女が可愛いからだよ』
『本当の友達なんて、大人になるまでに1人いればいいんだよ』
そんな風に伝えていました。
次女は一人ひたすら耐えていました。
『学校に行きたくない』とは言いませんでした。
次女が今もし、自分を護るために
何か嘘をつかなければいけなかったのだとしたら、
いつも『本当に良い子だね』という私の言葉が
次女を縛りつけ、
いつも『良い子でいなければいけない』という呪いのようになっていたのかもしれません……
分かっているつもりで、何も分かっていなかったんだな……