母は最期まで一度も抗癌剤を受けませんでした。
 
 
考え方は人によって様々で、何が正解なのかは私にもわかりません。
どうしたら治せたのか・・・今も答えは出ていません。
 
自分が母の立場だったら・・・・とずっと考えながら傍にいました。
今も毎日考えます。
どうしたらいいのか・・・と。
 
 
母の様な選択に、思う所はあるでしょう。
言いたい事もあるかもしれません。
理解してもらえる医師にようやく出会えたのは、亡くなるたった3ヶ月前でした。
それまで孤独と不安を抱えながら
それでも「生きる道」を母と一緒に探しました。
 
母は努力していました。
たくさん我慢もしました。
最期の最期まで、決して生きる事を諦めませんでした。
 
自身のブログではいつも前向きで明るくて
友人知人にも弱いところは見せませんでしたが
陰では必死に生きるための努力をしていました。
 
亡くなる1ヶ月程前からは食欲もなくなり
むくみも酷くなり
目を開けている事さえつらい程でしたが
それでも生きるためにと、少しでも食事を摂りました。
むくみを減らすために少しでも歩き、水分を控えました。
『自分』を保つために努力し
亡くなる前日にもシャワーを浴び
トイレには人の手を借りず
当日の朝でさえ洗濯を回しました。
 
 
 
無知な私が、ブログ立ち上げ当時に色々と勝手な思いを書きました。
母と生きた最期の2年9か月の間に、学んだことも変わったこともあります。
 
 
ただ・・・どうかどうか、わかっていただきたいのは
母は必死に闘っていたという事です。
治そうと・・・生きようとしていたという事です。
 
治すことは叶いませんでしたが、最期まで一生懸命に生きました。
 
 
 
癌との向き合い方、闘い方は様々です。
母は決して逃げたのでも諦めたのでもなく、
母なりの向き合い方をし、精一杯生きたのだと
そう思っていただけたら幸いです。