(覚えていたい事、知ってほしい事・・・たくさんあるのに、私自身慌ただしい毎日の中、忘れたくないのに忘れてしまいそうで・・・ なので、バタバタですが記録させてください
)

母の土曜日の日課は、新聞の折り込みに入ってくる『数独』というパズルを解くことでした。
解いた答えを応募すると、毎週数名に5000円分の商品券?が送られるそうなのですが、
母は応募するわけでもなく、ただ解くだけですが、それが土曜日の日課でした。
亡くなる1週間前の土曜日、いつもの様に私が玄関ポストから新聞を取り出し、
母に「数独どうする?」と聞くと、「う~~ん・・・置いといて」と言いました。
正直、そのころは携帯を触る事すら難しく、片目も使えない状態でしたので
難しい事は解っていたのですが、そっと母の近くに置いておきました。
私がなんやかんやと動いて、ふと見ると知らないうちに解いてありました。
「いつやったの~~??」と聞くと、「ふふ」と得意げに笑ったのでした。
最後の土曜日の数独は、☆4つの難問でした。
「今日は☆4つだよ!難しい??」と聞くと、「そうだね~、4つは無理だな~」と言うので、
私があいている時間にチャレンジすることにしました。
母がウトウトしている時間に隣のテーブルで少しずつ解いていたのですが・・・難しい!!
2回問題を自分で書き直して、3回目にしてようやく解けました。
1日がかりでした。
夜7時前、同居人の帰りを待ちながら、母の手をさすりながら
「お母さん、今日の数独解けたよ!何度も諦めようと思ったけど、結局ムキになっちゃった~!」と言うと、
母は、「ふふ・・・元気な時のお母さんと同じことしてる。ほんとそっくり」と笑って返してくれました。
それが最後の母との日常会話でした。
これも一つの幸せな時間でした。