「今週はいかがでしたか?」

「鬱がやって来ました」

「鬱が来ましたか」

「はい」


「どんな感じで鬱になりましたか?」

「月曜日の夜にパニック発作を

起こした直後に気分が落ちて

翌日起きたら鬱でした」


「パニック発作と関係がありますか?」

「頓服を飲んで罪悪感がありました」

「それはどうして?」

「薬を飲まなくても対処出来たかなと」

「なるほど」


「鬱の症状はどうですか?」

「過眠で、食欲が無くて、だるくてしんどいです」

「きついですね」

「ひたすらに眠たいです」


カルテにメモする先生に診察メモを渡す。


「土いじりいいですね、寄せ植えですか」

「はい」

「『寂しい』って書いてあるけど?」


「花が咲いた状態で寄せ植えするんですけど

最後に花芽を摘んでしまうんです」

「どうして?」

「根付きを良くする為です

それで緑だけになってしまって・・・」


「なるほど。でもそれをする事で

花がもっと元気になるんだよね?」

「はい」

「そっか。楽しみだよね」

「楽しみです」


「1日どう過ごしてますか?」

「日内変動があって日中は調子が良いので

そんな時は家事手伝いをするんですが

それが疲れになってるのか夜になると

具合が悪くなる事が多いです」


「話を聞いていると調整が難しいようですね」

「はい」

「そんな時は無理せず休んでくださいね」

「はい」


「今日は純さんからは何かありませんか?」

「特にありません」

「それではお大事に。また来週会いましょう」

「ありがとうございました」