11/20(日)に地元大分で、車椅子だけのレースがある。
第41回大分国際車いすマラソン大会。

大分国際車いすマラソン 公式サイト

2016年までは、10月末~11月初旬に行われていた。
それより遅い時期だと、車いすマラソンには寒すぎた。

ラインナップしてる間に体が冷え切ってしまう。

11月の後半に開催出来るようになったってことは
それだけ暖かくなった、ってことだね。

前にも書いたが、大分のコースは比較的フラットな高速コースで
昨年、コース変更で、テクニカルコースが無くなったこともあり
さらに高速になって、昨年は「世界新記録」「日本新記録」が出た。 

今年も、記録の更新が期待できる。

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆ 1990  ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

1990年、大分国際車いすマラソン大会は、10回目の記念大会を迎えようとしてた。
地元開催地大分の選手が、お粗末な成績を残す訳にはいかなかった。

太陽の家関連の合資会社に所属している選手が集められ

強化プログラムが組まれた。
ギリギリで、ボクも強化メンバーに入った。

当時、国内男子のトップランナーで、大分国際車いすマラソン大会で

国内男子7連覇を果たしていた(第3回~第9回)選手は当初、大分県の選手として

出場していたが、第6回大会から生地の熊本県に戻っていた。

当時は「マラソン≒陸上」専門で競技している選手は少ないように思えた。
車椅子バスケットをやってるメンバーは基礎体力があるんで
マラソンに駆り出されている、という印象。

レースの数か月前から、マラソン対応のトレーニングを

加えているようだった。

また、バスケットとマラソン(陸上)では筋肉の使い方が違ってくるんで
陸上をやりすぎると、バスケットのシュートのフォームに
影響が出てくるのではないか、と危惧する選手が居たのも事実。

強化プログラムが組まれたのは、どこかから・・・

もう少し、マシな成績を残してくれ、大分県選手団
という「お達し」があったように思えてならない。www

自分が不器用なことはわかってたんで、バスケットはやってなかった。
それでも、自主トレと合宿と各地への遠征で、体力は上がって行った。

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆ 遠征 ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

この年の遠征で記憶に残ってるのは、丹波篠山で行われたレース。
全国車いすマラソン」。9月だったと思うが、台風の通過直後。
風は収まっていたが、不穏な空模様。

案の定、スタート10分前に、スコールがやってきた。
スタートラインに並んでいる選手に、黒いゴミ袋が配られ

それを被って、雨をやり過ごした。

スタート5分前に雨が止み、ゴミ袋が回収された。
なんとかスタートは出来たものの、あちこちに水溜まりが出来てた。
跳ねた水を浴びて、ハンドリムに巻き付けた両面接着剤(人工芝用のタール質)
が剥がれる選手が続出、番狂わせが多発。濡れて、ブレーキの効きが悪くなり、
下り坂のヘアピンカーブを曲がり切れず、田んぼに突っ込んだ選手も出てたみたい。
たまたま、ボクは雨の予測で、両面テープを雁字搦めにしといたおかげで
最後まで剥がれずに走り切ることが出来た。
ビニールテープを「裏巻き」して雨天対策にしてる選手も居たよう。

30kmくらいのポイントで、当時、国内女子トップの選手に追いついた。
本来なら、ボクより10分くらい先を走ってるはずの選手。
両面テープが剥がれて、本来の走りが出来る状態ではなかったようだ。

アウト行きます」と声をかけて追い抜く。こんな事は最初で最後。
ゴールして靴を脱いで逆さにすると、溜まった水が溢れ出た。
まるで、ギャグ漫画。WWW

 

この時の遠征は、1BOX、8人乗りで深夜走行。

明るくなってきた頃、24時間営業らしき食堂に入った。朝飯。

先輩たちが、当たり前のように「かつ丼」「親子丼」を注文。

おそるおそる「親子丼」を頼んだが、意外にも、あっさり完食。

自分でもビックリしたが、そういえば、タモリさんも朝、

「かつ丼」喰うことがあるって言ってたな・・・

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強化プログラムを機会に、科学的なトレーニングも始まった。

当然、プログラムに参加した選手は全員、自己ベストを大幅に更新した。
ボクも、カラダがひと回り大きくなって、持久力がUPしたのを実感できた。

 

トップクラスの選手の平常脈(安静時の心拍数)は、30~40/分

レース中に倍になったとしても、100前後。完全にスポーツ心臓

ボクが一番下がったときでも、55前後。レベルが違う。www


初心者でも、3か月くらい練習すれば、ハーフマラソンは完走出来る。
だが、フルマラソンは、そういう訳にはいかない。
ボクは最初の3年、ハーフを走って、4年目にフルを目指したが
最初の練習で、40km走れなかった。
36kmで手が動かなくなり、潰れた。
燃料切れ(筋肉にグリコーゲンが供給できなくなってしまった)。

まず42.195kmを走ることが出来るカラダを作る必要があった。

いちばん練習してた時は、一日4食、喰ってた。やたら腹が減る。www

また、必要なカロリーを摂取しないと、カラダが回復しない感じがした。

 

週5日以上は走らないと、維持できない気がして不安になる。

逆に、必ず週一、リフレッシュの為に休息日は入れた。

一年中、筋肉痛から解放される事は無かった。


モチベーションを維持する為には、月一以上、レースに出るのが理想的。

レースでは追い込むんで、レースのあと数日はカラダじゅう筋肉痛。

 

それでも、2日練習を休んでしまうと、今度は関節が痛みだす。

筋肉が緩んでしまうのか、関節に負担がかかり始めるみたいで、しんどくなる。

 

2日以上、練習を休むことは無かった。

もちろん、お酒も、ほぼSTOP、深酒はNG。

せっかく作ってきたコンデションが、ガタガタになる。


レース前のカーボローディングも、今は一般的になってると思うが

ウマくやらないと、体調が狂う。

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面白いレースが観られることを期待してる。