春の訪れを待ちわびて | 毎日、毎日。

春の訪れを待ちわびて

去年の4月の初め、地元の五条川沿に見事に咲く桜を見におばあちゃん、私の母、私、そして生まれたばかりのベビーと一歳の娘を連れて。

つい、先日の事に思います。

桜が好きなおばあちゃん。
桜祭りのサツマイモスティックの好きなおばあちゃん。笑

「桜祭りが始まったら、買ってきて」と。

誤嚥の可能性もあり、食事もお粥にしてるのに。
サツマイモスティック食べて誤嚥…。

まぁいいか。本人が食べたい物だし。

母に早速買ってきてもらい、
美味しそうに、完食。

頻脈を起こしたり、安定時は元気で痛みもなく。

とてもとても穏やかに。

だけど、時々。
「早く迎えに…まだかな」って言ったりして。

痛みに強いのか、痛みを感じていないのか。
痛い、苦しいはなく。

このまま穏やかに過ごせたらと思っていました。

おばあちゃんは4月の15日を越えたいと願っていて。
年金の支給日。

それが目標だったのか。
越えた翌日から、痛みを訴え、息苦しさに眉間にはシワが。

酸素吸入は在宅用で4リットル入れてましたが、
おばあちゃんが苦しいと言うので、
あまり差はないようですが、先生の指示により5リットルに変更しました。

2月に抗がん剤をやめてから、2ヶ月程。
ついに、癌が動き出したようです。

全身にチクチクとした痛みが出始め、次第にそれが強くなってきていると、
おばあちゃんは言っていました。

緩和ケアは延命措置ではなく、
苦痛を取り除き、その人らしい最期をということなので、

アンヒバ座薬を5時間おきに使用して、
オプソという飲み薬を痛む時は飲ませています。

今日、昼に顔色が土色。
肌の色がだんだん茶色に変わり、
頻脈と痛みに顔をしかめるようになりました。

おばあちゃんには、本人がボタンを押すタイプのスイッチを持たせ、音に反応するタイプのセンサーを部屋に置いて。

私は受信機をポケットに入れながら、家事をこなしゴールがなったら見に行くという繰り返しになってきました。

「酸素マスク痛いから取って欲しい。」

「それは、出来ないよ。」

手を握り、大丈夫と耳元で声をかけ。

ウトウトするおばあちゃん。


日にち単位。
子ども達には申し訳ないと思います。
ばあばに保育園の送り迎えと食事とお風呂をお願いして。

看取りまで、あとわずかな命の灯。


わかります。なんとなく。

ずっとこの一年、私はおばあちゃんの側に居たから。
だから、子ども達には本当に悪いなって思いますが。
今、この瞬間瞬間を大事にしたいと願ってます。