昨日の日本経済新聞にみさと天文台の事が紹介されました。
Web版で読む事ができます!
http://www.nikkei.com/article/DGXLASJB13H7K_T10C17A2AA2P00/
以下、Web版 日本経済新聞(2017/2/21 6:00)より転記
和歌山県は満天の星空が楽しめる屈指の地域だ。国土軸から外れ、光害(ひかりがい)の原因となる街明かりが少ないためだ。星空に魅せられた人々の取り組みの今昔を追う。
「温かいコーヒーで体を温め、天の川が見られればステキね」。大学生男女が空を仰ぐ。公開用反射望遠鏡として県内最大の口径105センチを持つ和歌山県紀美野町立みさと天文台。星空を堪能できる本格的なカフェ付きの夜の観望会を昨年10月に始めた。地元の喫茶店3軒が協力し、毎回交代で出店する。天の川が見えるカフェは今月25日と3月18、25日に開く予定だ。このような試みをするのは、快晴に恵まれて月明かりのない夜は肉眼で天の川が見えるからだ。
昨年8月に町内のゴルフ場で開催した夏の風物詩ペルセウス座流星群の観望会。来場者が3000人を超えた。家族と訪れた小川裕康副町長は「紀美野町の星空が観光資源であることを改めて実感した」と話す。協力したサンリゾートカントリークラブは「思いのほか来場者が多くやってみてよかった。不足したトイレや駐車場の問題点をクリアし、新たに飲食店の出店も考えたい」(大橋慎二支配人)と今夏の開催に前向きだ。
近隣の温泉旅館「だるま湯」の谷口浩和マネジャーは星を町の売りとすることについてこう語る。「役場をはじめ『点』ではなく、地域住民を巻き込んだ『線』で動いて地域全体が潤うようにしないと」。今年から、宿泊客には星空ガイドが案内する方向で準備を進めるという。
地元の観光協会では今年から初の専従職員を雇用しようとする動きも。小川副町長は「観光協会主導の事業展開が考えられる」と力を込める。2015年に開館20周年を迎えたみさと天文台で2組が結婚式を挙げた。昨年末にはコンサート会場として使われ、サプライズのプロポーズをしたいという男性のリクエストに天文台が全面協力した。「ロマンチックな場所という天文台の別の価値が認識されつつある。町おこしにそういう魅力も今後生かしていける」。天文台の矢動丸泰台長は手応えを感じつつある。
和歌山支局長 加藤宏康氏が担当されています。