いつもありがとうございます。日本の各地で予測を遥かに越えた天候の被害に遭われた皆様には心よりお見舞いを申し上げます
すっかり秋を感じる日々になりましたね。黄金色に輝くススキが美しく揺れる佇まい
嬉しく思います
この2週間は久しぶりに幸せなお席、披露宴やおめでたい機会での演奏が続きブログご無沙汰いたしました。お招き下さいました皆様、大変おめでとうございました
さて、わたくしの活動は1年にひとつ大きなテーマを掲げリサイタル活動を目標に進めさせて頂いておりますが、来年度のテーマを発表させて頂きます
その前に・・・・(まだホームページでダイアリーという形式の時に、このお話しは書かせて頂いたことがございます)
少し長くなりますがお付き合いくださいね
確か、5歳か6歳、わたくしが小学校に入学する前だったかと思います
高齢の叔母(祖母の姉妹)でしたが(会ったのは数回かと)亡くなり、人生ではじめてお通夜、葬儀に参列し、大人たちに連れられ火葬場へも行く体験をしました。まだ、今のように火葬場のシステムが整っておらず、粗削りな火葬場の建物は、夜、特に怖く、肉体が火で焼かれることを知り それを目の当たりにし、何よりも、命を終えた人体が焼かれていく そのにおいに大きな衝撃を受けました
その夜、わたくしはドキドキして、ソワソワして、怖くて、とても眠りにつくことが出来ませんでした
「どういうこと?どういうこと?死ぬってどういうことなの?人間は死んだらどうなるの?死んだらわたしはどこへ行くの?この手は?この髪は?この身体は?わたしは無くなるの?わたしが無くなるの?無くなるって?無くなるって何?じゃあ今はなに?」
あの時の恐怖と問いかけは、今も鮮明に蘇るほどです
空が明るくなっても、これらの疑問に胸の奥がどんどんえぐられていくような感覚になりました
朝になって、母に「ママ、わたし頭がおかしくなったみたい、苦しいよ。ママ、みちゃは死んだらどうなるの?どこへいくの?」というようなことを質問したことは覚えています(しかし、それに対して母がどう答えてくれたのかは、残念ながら覚えていません)
あの日の体験から受けた疑問は、それ以降のわたくしの人生(頭の中にずっと)に在り、掲げられ続けている巨大なワードのひとつとなりました
誰に出会っても、どこに行っても どんな体験をしても、様々な偶然の出来事に遭遇しても
常にわたしは「あの日、かきむしられるように湧いた疑問の答えを探すために生きている」と言っても過言ではありません
フルートに出会い、アルバムを制作し、リサイタル活動を重ねさせて頂いておりますが、テーマを掲げたリサイタルを行っております理由の基本は、この答を探すためです
とにかく「ひとつひとつ答えを探しながら歩いていくしかないから」
そして、今回、大きな転機(今年の4月に)次なるテーマを打ち出す流れが訪れました
それは、MISAO FLUTE YouTubeをご覧くださったイタリアの作曲家からのコンタクトでした
「はじめまして!貴女の演奏をYouTubeで観ました。是非、私の作品を貴女に演奏して欲しいと思います、よければわたしの作品を吹いてください」と。
これまでにその方が制作された曲を聴かせて頂きましたが、どの曲も素晴らしい、新しい感性だわ〜と思う作品ばかりでした
感激したわたしは、彼に思い切って、この
「人は死んだらどうなるのか」の疑問が、ずっと私の人生の根底に流れていることを伝えたのです
すると返信がありました
「わたしもMISAOの、その疑問には表現者として、人間として興味があります、是非、その疑問に対し感じるさまを僕に創らせて(作曲させて)欲しい」とのお返事を頂きました
同じ日本人どおしでも(深いかかわりになる前は)宗教感の違いやセンシティブな内容でもあり、語らうには時間が必要ですが、会ったことの無い人でしたが、表現者どおし、直ぐに共鳴・分かち合うことが出来たことは驚きでした
そして、作品の完成を待ちました
なんとリトアニアに立つ間際にわたくしの元に作品が贈られてきました
タイトルは「Rise to Heaven」 と書かれてありました
このタイトルを見ただけで胸が熱くなりました。楽譜に添付されていた作品のサンプル音源を聴かせて頂き一層、感激しました。
そしてリトアニアへ行き、リトアニアの演奏家と共にアルバムの為に贈っていただいた作品「Rise to Heaven」 を収録することが出来ました
次回、2020年2月20日のリサイタルでは、このアルバムを発売することを目標に掲げております。
そしてテーマは
「Rise to Heaven」 天国はどこに
に決定致しました
どうぞ楽しみにお待ちください。MISAO