【 ジェームズ斉藤の戦略インテリジェンス・ワールド】
無料版2026.04.14付を貼ります。
先週から続いているアメリカとイランの停戦ディールですが、しょっぱなからトランプの言葉は二転三転、日本時間で4月7日の午前9:00だった停戦合意のリミットを、突如1日延ばして8日にします。数時間前まで「一晩でイラン文明を破壊できる」と豪語していたはずなのに突然の期限延ばしに「また、TACOった」と多くの人が感じたはず。
しかし、ジェームズいわく「これはTACOってはいません」とのこと。水面下ではずっと停戦ディールが続けられており、トランプも停戦になることを望んでいたらしいのです。
ということは戦争は今後、終結に向かうのか?
「そんなことはありません」というのがジェームズの分析です。「なぜなら、この停戦ディールは最初の段階からおかしいからです。なぜ、イスラエルが入っていないのですか? もちろん理由はイスラエルを入れての停戦ディールなどできないからです」
実際、停戦合意の翌日、イスラエルはレバノンを大規模空爆しています。停戦ディールにレバノンは関係ないからだという理由ですが、イランがそれを黙っているわけがないことぐらい、イスラエルだってわかっています。結局、イランはイスラエルのレバノン攻撃を理由にホルムズ海峡の封鎖を解除しませんでした。
「アメリカもイランもイスラエルもみんな結果はわかっているのです。停戦ディールと言いながら、どこの国も停戦する気など最初からないのです」というジェームズ。
つまり、これは「停戦ディールごっこ」という茶番劇なのです。しかし、そうなると不思議なのが、それでアメリカにどんなメリットがあるのかということです。イランの場合はアメリカが停戦を呼びかけることで、自分たちの主張(停戦合意のための条件)を提示することができます。これは大きなメリットになります。しかし、アメリカがこの茶番劇を画策する理由がいま一つはっきりしません。本格的な停戦ディールを模索するのであれば話はわかりますが、破られることが前提の停戦ディールをするメリットはどこにあるのか?
ジェームズはこの疑問に明確に答えてくれました。「金儲けです」と。「以前から言っているようにトランプ政権はいま石油先物市場で金儲けをしています。停戦ディールを受け入れる直前に5100万ドル(約82億円)のショートポジションをとっています。トランプはイラン戦争が起きてから16回連続、合計約271億円を石油先物市場で儲けています。また、この流れは石油業界をも潤すことになり、いまやトランプは石油業界から多額の選挙資金を援助してもらえることになっています」
A Trump insider opened a $51,000,000 oil short position — hours before Trump announced a ceasefire with Iran. This guy is now 16 for 16. $170 million in profit. A perfect streak.
— James Tate (@JamesTate121) April 8, 2026
This is not a talented trader.
"We placed the bet." "The ceasefire dropped." "We cashed out." Sixteen… pic.twitter.com/paxhbG8Qjg
つまり、トランプ政権内の石油ビジネスであり、選挙対策だったのです。ですから、トランプの言動はずっと二転三転していたのです。「トランプの言葉一つで石油の値段は乱高下するのです。こんな楽な商売はないでしょう(苦笑)」
また、停戦ディールに関してはイスラエルを外すことで、イスラエルの暴走(例えばレバノン攻撃)を誘発し、イランがそれに呼応して停戦を破ることは必定。そうなった場合、アメリカは「イランが停戦ディールを破った」と言うことができます。そしてアメリカの地上侵攻も可能になってきます。
「実はアメリカは地上侵攻をまだ諦めていません。地上侵攻部隊の陣容は着々と整っているのがその証拠です。実際に攻撃するかどうかは別にして、トランプの停戦ディールは口先だけで現実には地上侵攻に向けて進んでいます」
だからこそ、先週末の停戦ディールは合意を見なかったのです。停戦する意思のない停戦ディール。トランプ政権の金儲けのための停戦ディール。トランプの言葉が二転三転するのも、交渉が決裂してもなんとも思っていないのも、すべてはトランプ政権が戦争ビジネスにせいを出しているためです。
詳しい内容についてはジェームズと再び、連絡が付き次第お送りしますので、もう少々お待ちください!!
過去記事は以下のURLをご覧ください。
https://j-saito-sp.theletter.jp/
【Bloomberg:
2026年4月14日 at 21:20 JST
更新日時:2026年4月15日 at 3:50 JST】
米国とイランは、停戦延長に向けた協議を数日中に再び行うことで調整を進めている。一方、トランプ大統領は和平協議で譲歩を引き出そうとイランの海上封鎖に踏み切り、同国の石油輸出を遮断しようとしている。
事情に詳しい関係者によると、今月7日に発表した停戦期限が来週切れる前に新たな協議を行うことが目的だ。開催地は先週末に1回目の直接交渉を実施したパキスタンが提案されている候補の一つだが、他の場所も検討されていると、関係者は述べた。
ニューヨーク・ポストがトランプ氏へのインタビューを基に報じたところによれば、同氏は協議がパキスタンで「2日以内に開かれる可能性がある」と述べた。
米海軍がイランの港湾や沿岸地域への往来を行う船舶の通航封鎖を実施してから数時間後の13日、トランプ氏はホワイトハウスで、「今朝、妥当な人たち、然(しか)るべき人たちから電話があった。彼らは合意をまとめたがっている」と語った。
トランプ氏が交渉再開の意思を示したことを受け、戦争終結に向けた合意がまとまるとの期待から14日の市場で原油価格は下落、株価は上昇している。
https://www.bloomberg.com/jp/news/articles/2026-04-14/TDHCQNT96OSG00#gsc.tab=0




