小さな声 | 塩山みさこオフィシャルブログ「CAT walk」

小さな声

どうしても読んで欲しい本ができました。

できました、って私が書いたわけじゃなくて
読んでみたらどうしようもなく、猛烈に
お薦めしたいということで。

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表紙のうえにこのようなカバーをまとった
ルックスで私の手元へ飛び込んできた一冊。
もちろん何について書かれた本かは知ってました。

この文章を書いた方の熱意は
読み終えた今はただただ共感するばかり。
本当に読んでほしいです。


さて、本当の表紙はこちら
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ジャーナリスト清水 潔氏が独自取材により
既に逮捕されていた「足利事件」の容疑者を
実際に再審・無罪判決・釈放まで導き
更には真犯人であろう人物まで特定できているが…
という現状まで綴られた一冊。


私はこれを読む時間はあっても
読み終えてから本作について書けるまで
気持ちを整理するのに数日かかって今です。

読んでいる最中も実際に泣いたし、憤ったし
本当に震えました。
こんなことがあっていいのか⁈と。
でもそれが今のところの現実なんだと。


「足利事件」自体については当初あまり知らず
あぁ、確かに冤罪だった人が釈放されて
大きく報道されてたのが記憶にあるくらいで
特別興味があったわけではないけど
それでも18年もの間、無実の人を収監しておいて
今さらどう償うのだろう⁇
お金でも償いきれないよなぁ
と思ったことを思い出しました。


冤罪だった管家さん、被害者遺族の望みは
再捜査・真犯人逮捕であるという。
そして著者の清水氏は真犯人であろう人物を突き止めてもいるという。
なのに、司法はまるで時効待ちしているよう。
それにはそれで動機もあって。
何かを隠蔽してる以上、冤罪も犯罪も再発の防止への遠回り。


本作も後半に差し掛かった、つい先日
また似たような幼女が誘拐・遺棄されるという事件が発生しました。
そう遠くはない地域で。
同じ犯人による犯行ではないか?!と少しでも思ってしまった。
帯に書いてあるように
真犯人は野放しなのだから。


結果、というか今ところ
「足利事件」の真犯人の特徴とは全く異なる容疑者が逮捕されてます。
事実がどうか、もちろん私には分からないけど
冤罪だった管家さん逮捕の時もきっと同じように
《DNA型が一致》
《ロリコン趣味》
《目撃証言あり》
等の文字が紙面に踊ったのだろうと思うと
まだ何とも言えないな、と思う。


もっともっと書きたいことがあるのだけど
またそれを書くか分からないけど
とりあえず、ここまで。


清水氏が何度も本作中で
「小さな声に耳を傾ける」と書いているけど
私の小さな声にも耳を傾けてもらえたら幸いです。