先週末

関西文化の日というイベントで

奈良博の入場料が無料だったので

久しぶりに奈良観光に出かけました




あまりにも素晴らしく

まだ心の整理がついていないため

今から書く日記は今後加筆したり

変更するかもしれませんが

今の氣持ちを綴りたいと思います



早朝

興福寺や奈良公園をとおり

氷室神社に参拝した後

東大寺に行きました




普段は大仏殿のみ参拝しますが

この日は

二月堂、三月堂にも行ったのです



二月堂は

好きな種類のお香が漂い

中のお堂に入って

手を合わせることもでき

とても居心地が良かったです





そして

通称 三月堂(法華堂)にやってきました

屋根瓦が左右で違うのが

お分かりでしょうか?



左が奈良時代

右が鎌倉時代に増築された建物です




正面にきました



そうなんです

こちらが創建当時の建物として

東大寺に最古から残る建物だったのです



知らなかったわー

ずっと大仏殿しか行ったことがなかったよニコニコ



二月堂、三月堂は

関連動画やパンフレットなど

軽く下調べを済ませてから行きました




お堂の中には…

ー写真はネットからお借りしました


乾漆造の不空検索観音立像さまをご本尊とし

両サイドに帝釈天・梵天さま

手前中央に金剛力士像(阿形吽形)

四方に四天王の皆さま

不空検索観音さまの背中を守る執金剛神さま

がおられました(全て国宝)



以前は日光月光菩薩や

弁財天吉祥天の合計四体が

合わせて堂内に祀られていたそうですが

今は東大寺ミュージアムにおられるとのこと







この日は東大寺の初代別当である

良弁僧正坐像も堂内にいらして

良弁僧正はこの日が

特別拝観期間の最終日だったのです

(次回は50年後に拝観可能だそう)



ー画像はネットからお借りしました



天平時代から伝わる仏様がたを目にして

あまりの凄さから

何も考えられなくなり

頭の中が空っぽになりました





これまで国宝の仏像は

そこそこみてきましたが

こちらの仏様方は衝撃がすごかった⚡️




私たちの拝観エリアは

鎌倉時代に建てられたエリアで

仏様方がおられるエリアは

奈良時代の空間でした




空間がパキッと分かれているんです

仏様の立つエリアは

奈良、天平時代の空間でした



今思うと良弁さまが

ちょうど時代の間に座しておられ

時空を繋いでいたように思います




ご本尊の不空検索観音さまについて

常駐されている警備員の方が

ガイドをしてくださりました




〜奈良時代の仏様

三眼八譬のお姿で、高さ362cm

乾漆造で

宝冠に約1万1000個の宝石が

散りばめられている


簾状の先には

弥生時代の翡翠が施されているらしい


両肩には鹿の皮を乗せているため

「鹿皮観音」とも言われ

驚くばかりの豪華さです



聖武天皇の后、光明皇后が

藤原氏だったためこのような豪華な仏様を

作ることが可能だったのでしょう



中央の両手に

3センチの水晶をもって祈っておられる


お名前の「不空」とは空がない、むなしくない

「羂索」は左手に持つ縄の名称で

全ての人を仏の世界へ連れてくるのです〜




…ガイドさまのお話を聞いた後

改めて不空羂索観音さまを見つめました




縦に開いた第三の目に

吸い寄せられるようでした


観音さまから感じたこと

頭の中を占める言葉は



平和






そんな豪華な仏様は

聖武天皇の幼い息子(基親王)の

罹患した重病が癒えるようにと

つくられたそうです



残念ながら親王は亡くなり

菩提を弔うためにこのお寺は創建され

この堂内で親王のご冥福を祈るため

白羽の矢がたったお方が

良弁さまだったそうです




良弁さまはその後

この寺が聖武天皇の命により国分寺になり

寺領に盧舎那大仏を創建する時にも

多大な貢献をしたそうです



大仏の鍍金に必要な金の産出を

滋賀の石山寺で祈願され

その後祈願どおり東北の平泉で見つかり



無事大仏を建てられた功績を認められて

東大寺初代別当になられたのでした




そんな良弁僧正



生まれてまもなく母が目を離した隙に

大鷲に攫われて

東大寺二月堂に今もある大杉に

連れてこられ

そこからずっとこの土地で

僧侶として天皇の皇子の菩提や国家鎮護を

死ぬまで祈られていたのでしょう



この左手の木が

良弁さまが連れてこられた大杉です




攫われてから30有余年経って

母と再会したというエピソードもあります




そのエピソードが

ご開帳の今の期間だけの

特別な御朱印になっていました




一生を東大寺とともに歩まれた

良弁僧正にこの機会に出会え

東大寺の成り立ちを知ることができて

本当に幸せでした





折しも今年は

良弁僧正の没後1250周年

そして空海さまのご誕生1250周年



お二人は生前

時を同じくされることは

なかったのですが



日本の国を代表して

国家鎮護を願われていたお二人が

同じアニバーサリーイヤーというのも

不思議なご縁を感じますほんわか




それにしても

創建当初は

ごく一部の高貴な方々しか

見ることが叶わなかった仏様たちだから




平和な時代に生きているからこそ

一般の私たちが国宝を拝観でき

仏様から幸せや喜びを享受できている



そう思うと心底

平和の重みを感じました



平和な時代は当たり前にあるのではなく

みんなが願い

少しずつ築き上げてきたものなんだ



これからもずっと平和を願い続けよう

そして過去に平和を望んだ先人たちが

どうやって平和を願い守ってきたのか

少しずつ学んでいこう

そう再確認したひとときでしたにっこり








ーネットからお借りしました


不空検索観音さまの宝冠の拡大図です

一万以上の宝石が散りばめられています




宝冠にまつわるエピソードもありますので

ご興味のある方は

以下のページをご覧くださいねにっこり





宝冠盗難事件