夕方になり 親族が集まった
綺麗になったパパは すっぽりと
棺におさまり 皆の涙を誘った
葬儀場の方から『喪主』と書かれた花の札を
喪服につけられ
聞きなれない呼ばれ方に
私は落ち着かなかった
お通夜が始まる1時間前
パパの会社のトップの方が
弔問に来てくださった
私と少し話がしたい・・と
前もって秘書の方から聞いていたので
私は緊張して待っていた
子供たちも交えて 4人で初めて凄い方と
お話をさせていただいた
元採用担当であったこの方が
30年前パパを採用したという事
すごく印象的なパパで
今でもあの時の事を覚えているという事
パパは 本当に仕事を頑張っていて
これからも 皆を引っ張っていって欲しい
楽しみな存在だったという事
パパの人柄は 皆を引き付け
周りの人を明るく元気にしたという事
これからは 会社として 出来る限り支えになるという事
このような話を ゆっくり語るように
私たち3人に話してから
パパの眠っているかのような顔を見て
手を合わせて 帰られた
本当にありがたい事だった
こんな お偉い方が パパの為に来て
時間を作って語って下さるなんて・・・
子供たちも パパの偉大さ 凄さを
改めて感じた事でしょう
あなた達のパパ 私の愛するパパは
皆に自慢できるほど 凄かったんだよ~
お通夜が始まった
こういう時期でもある中
たくさんの方が来てくださった
葬儀場の方は 打ち合わせには無かった
臨時駐車場を 急遽用意し
コロナ対策として
弔問者は自分の車の中でそのまま待機し
会場が落ち着いてから 各自の車から出て
臨時駐車場から マイクロバスに乗り
会場まで送迎・・・
係員の増員・・・
弔問者の控室の準備・・・
など 色々な工夫を していただいた
会場に入り パパの大きな遺影を
見ただけで 皆が涙された
棺のパパの顔を見て 色々な事を思い出されたのか 顔を押さえながら
私たちに 礼をされて 帰られた
パパ~ 皆が来てくれて良かったね
あいつも こいつも
こんな方までも・・ と
喜んで見ていたのかな
この会場で 同期会をしたようだったね
この日の弔問人数は
会社関係だけだったのに
300人近かったと 後で聞いてびっくりした
15人の家族葬で行うはずだった式が
この葬儀会場始まって以来の
人数だったようだ
本当に皆さんに 感謝感謝のお通夜となった
パパと 最後の夜になる私たちは
棺に顔が入るほど パパのそばに近づき
今日のお通夜の報告
今までの感謝の言葉など
たくさん話をした
パパは 返事をしてくれなかったが
絶対に聞いてくれている・・
そんな表情だった
1日が終わった・・
パパの為に 明日もう1日頑張ろう