ICUの階に運ばれたパパは 何重もの
重い扉の中に入って行った
どういう状態か わからない中で
警察の事情聴取が私にも始まった
さっき 娘が話したにもかかわらず
中身が一致するかの確認なのだろう
その時 私の両親が病院まで
タクシーで駆けつけてくれた
両親の話によると 第一発見者である妹が
事情聴取 現場の写真撮影
車のドライブレコーダーの再生確認
などで長引いて 病院に駆け付けたいが
当分無理な様子・・
ごめんね 妹・・
パパを一番に見に行ってくれたのに
嫌な思いさせてしまって・・
あの時の妹の叫び声が 頭から離れず
涙が出てくる
本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだった
しばらくして隣の県に住むお兄さん夫婦が
来てくれた
信じられない様子の二人・・
2週間前 パパのお父さんの90歳の
誕生日会に 皆が集合した
ばかりだったから・・
お兄さんの奥さんとは 昔から
仲良くしてもらっていたので
私に近づいてきてくれた瞬間
抱き合って泣いた・・
『大丈夫!! 大丈夫!!』そう言いながら
私の背中をさすってくれた
そんな中 ICUの扉が開き
1人の看護師さんが パパの状態から
事件性は無いと警察の方に報告した
パパが倒れた時 誰も居なかった事で
警察の方もあらゆる情報を合わせ
最後に医者の答えを待っていたのだろう
私たちに捜査を終わる事を告げて
帰って行った
大変なお仕事だ・・・
つづく