「先輩すごい!」
「尊敬します!」
「先輩、好きです!」
…そう声をかけられている俺の同級生。
で、俺はというと…
「おい!聞いてるのか…?」
「え?あ、はい…。」
「そういうことで、いいんだな?」
「…へ?」
「…はぁ…。人の話をちゃんと聞け…。あのな……
…この通り全然駄目である。
格好いいと憧れを持たれる人になれると思い、サッカー部に入ったが、残念ながら俺には才能が無かったらしく活躍も出来ず、女の子に声をかけられることなど1回も無かった。
それどころか、最近は部活の後輩にも邪魔だと思われているらしく、俺だけ他の奴等(2年生)と扱いが全然違っていたりする。
自分で言って悲しくなってきた…。
…でも!
そんな俺のことを1人だけ慕ってくれている後輩がいる。1年2組の黒澤琉斗(くろさわりゅうと)って奴だ。
「先輩、俺、先輩のことずっと前から格好いいって思ってて…!」とかなんとか言ってくれて…。
俺がなんやかんや言っても部活やめないのは彼奴のためだ。彼奴がやめないで欲しいって言ったからやっている。
因みに彼奴とは一緒に登下校したり、遊びに行ったりしている。俺の唯一の可愛い後輩だ。
帰るときは何時も校門の前で俺のこと待ってくれてて…。
あ、もう、顧問の説教終わってた。帰ろっと。
琉斗は……いた!
俺は琉斗が待ってくれているところに向かった。
「ごめんな、待たせて。」
「いーえ!全然ですよー!先輩!」
「じゃ、帰りましょっか!」
「うん。」
…それからいつものようにくだらない話をして家に着くと思っていたのに…
「先輩。」
いきなり、琉斗が真面目な顔で此方を見つめてきた。
「な、何?どしたの?いきなり…。」
「お、お!俺!…せ、先輩のこと、好きです!」
…あ。
前にも告白されたのを覚えてる。
憧れてるって意味で。
2回も言わなくても伝わってるのに。
そう思った俺はこう返した。
「俺も好きだよ。あははっ。両思いだね。」
すると、琉斗がいきなり顔を伏せた。
「りゅ、琉斗?どうしたんだ?」
「……っ」
泣いたのかと思った。
「え、あ、琉斗、ごめん。」
「……ちょっとこっち来てください。」
手を引っ張られて人目のつかない路地裏に引きずりこまれた。
「えっ、ちょっ…と、は?え?なにすん
ちゅ。
俺は実に簡単にファーストキスを奪われた。
「………え…?」
「りゅ、琉斗ど、どうした、んっ…ふぁ…ふはっ…。」
俺のファーストキス…。
しかもディープ…。
ファーストキスがディープって…。
「………。」
「………。」
「あ、のさ…。りゅ「先輩。」
「俺、先輩のことが好きです。」
*続く*
