U20日本代表、白星発進。U20トロフィーで香港相手に105点奪取。

 

 

 

 

 

ラグビーリパブリック(ラグビーマガジン)

帝京大2年のPR布引大翔。先制トライを挙げた(©JRFU)

 

 U20日本代表は7月2日、スコットランドでU20トロフィーの初戦に臨み、U20香港代表を105-20で破った。  合計で17トライを挙げる大勝だ。  

ジャパンは立ち上がりから半年間の取り組みの成果を見せる。「コスモアタック」と名付けられたアグレッシブなアタックで、香港のディフェンス網を何度も突き破った。  先制トライは1分だ。  

キックオフのボールを受けると、自陣22㍍内からすぐさまアタックを開始。HO清水健伸のラインブレイクでチャンスを作り、パスを繋いで最後はPR布引大翔が押し込んだ。  

続く8分にはカウンターアタックから相手の反則を誘い、敵陣深くに侵入。パスミスもあったが敵陣にい続け、大外で待っていたWTB飯岡建人が相手を振り切る。10-0とした。  

攻撃の姿勢を緩めないジャパンは、その直後に今度はLO石橋チューカが右サイドを駆け上がる。4分後にハンドオフなどで2人をかわしたWTB海老澤琥珀がインゴールに入った。  

スクラムでも強烈なプッシュを見せた中盤の時間帯では、WTB海老澤、SO伊藤龍之介で崩し、WTB飯岡が2トライ目を挙げる(17分)。  

その3分後には再び海老澤のロングゲインでゴール前まで迫り、ラストパス(オフロード)を受けたFB竹之下仁吾がゴールラインを越える。

強風に苦しむCTB本橋尭也のゴールも初めて決まり、開始20分の5トライで27-0とリードを広げた。  

香港の反撃は23分だ。ジャパンのキックオフのキャッチミスを逃さず、フェイズを重ねて奪ったNO8のトライで息を吹き返す。  ジャパンの規律が乱れ始めると、香港にさらにモメンタムが生まれた。PGで27-8とされる。  

 

その後も香港のアタックは続いたが、自陣深くでPR大塚壮二郎のタックルを起点に攻守を逆転させる。31分にはその大塚がパワーでねじ込み、再びリードを広げた(34-8)。  

その直後にはまたしてもキックオフボールを相手に渡してWTBに走られるも、前半終了間際にSH高木城治の50:22キックからラインアウトモールを押し込み、39-15で前半を終えた。  

 

後半も日本代表の優勢は変わらず、FWがフィジカルで前に出て、地上戦、セットプレーともに圧倒。3分のモールでのトライを皮切りに、10トライを畳み掛けた。  

6分にはWTB飯岡がハットトリック達成、8分にはNO8太安善明主将のパワフルなランからわずか3つのラックでノーホイッスルトライを挙げた。 

 後半は裏へのキックも織り交ぜ、効果的に敵陣に侵入した。12分に交代出場のSO伊藤利江人が、15分にはCTB本橋の50:22キックからモールでHO清水が3本目のトライを挙げた。  

終盤はリザーブ勢も躍動した。23分にはSO伊藤利が隙間にねじ込み、2トライ目をマーク。控えFB増山将のランからWTB飯岡が4トライ目を記録した。  

二度のインターセプトから34分には後半初めてのスコアを許すが(91-20)、その直後にキックオフからわずか16秒で控えNO8吉川大智がゴールラインを越える。  

38分にはCTB本橋の突破をサポートしていたLO石橋がファイナルスコアを刻んだ。

 

  大久保直弥HCは「バスが遅れるトラブルもありましたが、しっかり自分たちらしいゲームができて良かったです。POMは全員。一試合ずつ成長していくことが先決で、しっかりと4戦全勝して2025年はチャンピオンシップでプレイしたいと思います」とコメントした。  U20日本代表は7月7日にサモア代表戦、12日にスコットランド代表戦、17日に順位決定戦を控えている。  プールAを1位で通過し、決勝でプールB1位を破れば、来季のU20チャンピオンシップの出場権を獲得できる。