京産大が同大を後半に突き放す 京都工学院高は京都成章から計9トライ 

 

後半、パスをつなぎ、右サイドを攻める京産大バックス陣=たけびしスタジアム京都(撮影・月僧正弥)

 

 

京都ラグビー祭(26日、京産大43-7同志社大、たけびしスタジアム京都)関西大学春季トーナメント2回戦として秋の関西リーグ3連覇中で3年連続全国大会4強の京産大が昨季は史上初の全敗でリーグ最下位に沈んだ同志社大と対戦。後半だけで5トライを奪い、大勝した。

 

日本代表候補合宿(長野県内)に招集されているSH土永旭(4年)、U-20(20歳以下)日本代表のニュージーランド遠征に参加しているLO石橋チューカ(2年)ら4人を欠く京産大は前半は自慢のスクラムが安定せず、同志社大の粘り強いディフェンスの前に攻めても反則やミスを重ね、2トライを奪っただけの12-0で折り返した。だが、後半は積極的にボールを動かして主導権を取り戻してトライを重ね、地力の差を見せつけた。

 

OBで就任4年目の元日本代表SO、広瀬佳司監督(51)は「フラストレーションが残る試合だった」と反省しつつも「うまくいかないときにどうすべきか、学ぶところは多かった」と前向き。FB辻野隼大・共同主将(4年)は「後半は修正できたと思う」と振り返り、「春シーズンであっても、練習試合であっても1戦も落としてはいけない」と悲願の大学日本一へ全勝で突っ走っていく覚悟を示した。

 

後半27分、相手タックルをはねのけ、トライを決める京都工学院WTB海島泰(23番)=たけびしスタジアム京都(撮影・月僧正弥)

 

この日は京都府高校総体のAリーグ最終戦も同会場で行われ、京都工学院が計9トライを奪って59-8で10大会連続花園出場中の京都成章に圧勝。伏見工時代の2015年度以来9大会ぶりの花園出場へ弾みをつけた(この年の全国大会予選決勝は伏見工が7-5で京都成章に勝利。京都成章は記念大会枠で花園に出場)。

 

大島淳史監督は「この春に取り組んできたことをやり切ってくれた」と評価。FB広川陽翔主将(3年)は「(花園出場への)手応えにはなったが、京都成章もこの敗戦からひたむきに練習してくる。自分たちもそれ以上の練習をしていきたい」と表情を引き締めた。