水位:?
天気:晴れ
区間:兜橋上~あぶくま駅
メンバー:mygさん、ソラさん、ヌマちゃn、元やん、ラナ一家
伊丹空港から仙台空港まで わざわざカヤックをしに行ってきました〜。
事の発端は、元やんからLINEで送られてきた写真がきっかけ。
我が師匠のラナ父さんが、楽しく居心地よさそうに 東北カヤッカーに囲まれての宴の写真だった。
東北方面には、行ってはみたいものの、縁もゆかりもない土地で行く機会もありませんでした。
25年ほど前に、山形の天童市に自動車免許合宿に行ったくらい。
生まれも育ちも横浜のテツさんは 将来は仙台に住むことをほぼ決めていたり、
大学の後輩も、定年後には奥さんの実家の実家がある仙台に住みたいと言うし、
そして住みやすい街で何度もナンバーワンの座を獲得している仙台市。
いつか行けたらなあと訪問する機会を待っておりました。
そんな折に、元やんから 「東日本で 漕ぎませんか?」とLINEが…。
”ざっくりすぎてわからんわ。どこやねん(笑)”
土地勘が全くないため、仙台空港から近くの川で、川そのものよりも夜の交流を楽しみたい
とオーダーしました。 まあ具体的にどこかの川を言われてもさっぱりわからないので
あとはお任せです。
そんなワガママなオーダーに、東北の殿様が何かと調整していただいた結果、
阿武隈川に決定です。
飛行機も宿も1ヶ月前だったのでリーズナブルに予約できました。
にしても 許してくれる奥さんには感謝です。
早朝の便にもかかわらず わざわざ伊丹空港待まで送ってもらいました〜。
機体は ブラジルのエンブラエル社製のEmbraer190。
日本のリージョナルジェットは もうこれで十分なんじゃないのかって思う程 安定感抜群です。
エコノミーとはいえ、Jシート直後の席でシートピッチが長くゆったり足を伸ばせます。
行きも帰りも同じシートで更に隣は往復ともに空席。快適でした
離陸後に眺める 早朝の大阪の街並みがなんともたまらん。
出張でいつも利用する羽田とは運行航路が異なるのか、機内からの眺めも新鮮です。
北アルプス、猪苗代湖の全容が眺めるのも このフライトならではなのかもしれませんね。
秋の鱗雲は上空から見ても それとはっきりとわかるほどでした。
初めて降り立った仙台空港の規模は、昨年利用した新潟空港や鹿児島空港に似てるかも。
千歳や福岡よりも少し小ぶりなような感じ。
東北は寒いだろうと気構えていたので、長袖のシャツとパーカー、
さらにその上にライトダウンを着込んでやってきましたが…。
空港まで迎えにきてくれていたアスリート元やんが Tシャツにサンダルという夏仕様。
早くも殿様には出鼻をくじかれてしまいましたわ。
知り合ってかれこれ10年は経つものの…。 実際に会ったのは5回もない、
いや4回目なのかな…。 いやーSNSの効果はこわいわー。
集合場所の あぶくま駅までの車中ではお互いの近況を話すなどで楽しいひと時でした。
しかし… 朝5時に起きて10キロランニングをもう何年もこなしている殿様は、
休日の過ごし方が異常です。
朝10キロラン → カヤックでダウンリバー → 山登り を1日で終わらせます。
常人が1ヶ月以内で行うことを土日で終わらせるようです。
他にも フルマラソンとカヤックの組み合わせ、 トライアスロンと山登りの組み合わせなど、
家族には既に見放され、周囲もついていけず、孤立している異常殿様です。
仕事で何百キロを駆け回るにもかかわらず、動いていないと死んでしまうようです。
集合場所には、仙台カヌークラブの重鎮、mygさんがいらっしゃいました。
この東北の地でmygさんに逆らうと、川に出入りすることは許されません。
障害者カヌーの活動などで四国に行ったり、カヌーの裾野を広げるためにカヌー講習をされたり
カヌーに人生を捧げらっしゃいます。
ストリームイン&アウトが実に綺麗です。
真面目な方と勝手に思っていましたが、遊び人風のソラさん
大阪人である私が勝手にイメージしていた東北や福島のイメージとはかけ離れた
爽やかなちょい悪オヤジです。 爽やかな笑顔で今までどれくらいの人を騙してきたんだろうか…。
そんなシャープなちょい悪です。
水曜ではなく、水量どうでしょうのステッカーを貼っている、ヌマちゃん
テツさんや 大学後輩のアッキー と同じ匂いのするヌマちゃん
つまり… 細かいことに全く気にしない、車が汚くてもそんな小さなことには動じない
おおらかな男、ヌマちゃんです。 にしてもこのステッカー、欲しいなあ。
で、いつものラナ家、
8月に国内200河川を漕破したラナ父師匠。
北海道から、本州、四国、九州と 主だった川はほぼ漕ぎ尽くし、
手薄になっている北東北を制覇するそうです。
更に今後は海外進出を目論んでるようで、その第一弾が年末年始のニュージーランド遠征。
鼻の穴をおっ広げて、「年末はニュージーです」とえらそうな表情をしておりました。
共働きのダブルインカム世帯の支出先は ほぼアウトドアです。
夫は川、妻は山、 それに付き合わされている子供達。
子供達はいたってクールにゲームに勤しんでます(笑)。
私は カヤックとパドルをヌマちゃんに、 PFDは元やんに借りての参戦です。
この魑魅魍魎たちとのカヤックがいささか不安でしたが、
天気には恵まれた絶好のコンディションです。
阿武隈川のこの兜コースは、由良川のいつものコースと似ているかも。
借りてるカヤックは自分のフネよりも安定感があって漕ぎやすく、
適度にあらわれる瀬をザブンザブンと漕ぎ進めて心地いい。
阿武隈川で一番川幅が狭い所と言われている場所が、右岸側に猿跳(さるっぱね)岩と
左岸側に潜り岩に挟まれた場所になります。
写真は潜り岩で、その対岸に猿跳岩。
伝説によると、1057年(前九年の役)安倍貞任がこの川幅が狭い場所を利用し、
材木や石で川をせき止め、源義家の軍の攻撃を防いだようです。
その結果、せき上がった水にこの岩が潜ったのでこの名が付けられたようです。
また、川をせき止めていたため刈田郡方面は洪水になり、
川の水が刈田郡方面に越えたので、越河(こすごう)と名付けられたらしい。
この潜り岩の長さは約39mだそうです。
川が県境となり、潜り岩側が宮城県丸森町で、対岸の猿跳岩が福島県伊達市梁川町となります。
(前九年の役はこれが一番わかりやすい→ここクリック )
この兜コースは、宮城県内では唯一太陽を背にするダウンリバー区間だと、
mygさんに教えていただきました。
後で考えると、宮城県は奥羽山脈の東側に位置するので、
県内のほとんどの河川は西から東に太平洋に流れ込むことになり、
太陽に向かって下るか 横になっているかのどちらかなのかもしれないですね。
ただし この兜コースだけは 奥羽山脈と阿武隈高地に挟まれているので、
その間を南西から北東に進むことによって太陽を背にすることになるのでしょう。
だから下ってくるラナ父さんを撮影すると このように逆光になってしまうんですね。
阿武隈川ではライン下りも実施されていて、紅葉の見頃は10月下旬から11月上旬です。
快晴で気持ちのいい日に 漕ぐことができてホントにラッキーです。
ゴールのあぶくま駅には丸森町の産業伝承館がほぼ隣接しております。
このあぶくま駅とスタート地点の兜駅は秘境駅として名高いらしいです。
漕ぐ段取りも漕ぎ終わった後の動きもスピーディな殿様です。
漕ぎ終わった後の食事は、食堂よしかわへ。
店に入った突き当たりの壁一面にメニュー表が。
mygさんとソラさんが注文した 中チキンカツカレー650円、
殿様と私は ホルモン定食600円 汗かきながらも残さず完食
ヌマちゃんの カツ丼とタンメン
高校生くらいの時に、近所にこんな店があったらよかったのに。
まあ「笑顔に勝る化粧なし」ですわ。
遠くに見える蔵王連山(と勝手に思い込んでる)の光景がまばゆく輝いてました。
いやー 来てよかったなあ。
食後は白石市にある ゆっぽやすらぎの湯 へ。
その後は 仙台市内に戻りホテルにチェックインしてから 東北随一の繁華街、国分町へ。
仙台といえば牛タンが有名ですが(もちろん食べたけど)、
殿様に連れて行ってもらった 日本料理屋 銀灯(ぎんのあかり)さん、
むちゃくちゃうまい。
松茸の土瓶蒸し、紫芋、金華サバや三陸沖の牡蠣などの地元で採れた魚介、牛タンの煮込み、
店長が山形出身ということもあり、山形名物「玉こんにゃく」。
他にもたくさんいただいたけど、どの一品もたまらんかった。
美味しい料理に舌鼓を打ちながらのカヤック談義や川での思い出話など、楽しいひと時は
ホントにあっという間でした。
二次会、三次会と 遅くまでの談笑は楽しく過ごせました〜。
朝も夜も早い殿様は目がトローンとしてましたが、
ちょい悪オヤジのソラさんは… 一人、国分町の夜の帳に消えて行きましたとさ。
翌朝、ヌマちゃんに教えてもらった さいちの自家製おはぎを買おうと思ったけど、
仙台駅では 毎週 木、金、土の午前11時から販売だそうです。 残念。
早めにホテルをチェックアウトして仙台駅を散策。
路線図を見ると、なんかワクワクしますね〜。
大阪までの帰りの飛行機はスムーズで、機内から眺める大阪城もなかなかでした。
伊丹空港では 裏食堂のオアシスで キーマカレーを。
家族と合流して万博公園に遊びに。
まさかこの日もフネを漕ぐとはね(笑)。
ソラさんがラナ父さんのために作ったトートバック。
閉鎖的なカヤックチームN K Cとはえらい違いですなあ(笑)。
100河川達成 は2010年9月19日
セクションは違うけど、それが今回の阿武隈川です。
しばらくは 東北でヤンチャしている異常殿様と、中央からやってくる異常川人間の
動向が気になりますわー。 正に現代版の前九年の役ですなあ。
さて、仙台を起点とする東北地方が住みやすいと言われるのは、
気候や利便性もあるけど、何よりも人の気質にあるのかも。
今回は皆様のホスピタリティ精神に恐縮しました。
にしても 日本は 山も川もええし、ご飯もサイコーっすね。
何よりも 家族や仲間があってこそですわ。
ってことで次回の遠征の際もよろしくっす!