なんだか急に部屋の片付けがしたくなった。
コロナ禍以降、何度か引っ越ししている。その度に、結構な量の物を捨ててきた。手放してきた。前の家に置きっぱなしにしてしまって後悔したものもある。自分で捨てて後悔したものは、ない。いや、ひとつだけあった。ふなっしーのフードパーカー。神田沙也加ちゃんがテレビで着てて可愛かったから思わずおんなじものを買ったんだよね。当時ふなっしー好きだったから。今でも好きだけど。ふなっしーのグッズ、まだ家にある。もう思い出のモノ達だけど、それらはまだ捨てられないんだろうな。少しずつ、色々なこと忘れていければいい。一気に全部を忘れるなんて無理だから。いいこともいっぱいあったはずなのに、なんでだろう思い出は全部、ほろ苦く感じる。まだわたしの心の中で、蝋燭の灯は途絶えずにまだかすかに燃えているのかな。なんだか少しセンチメンタルな気分になってしまうのは、夏が終わったからかな。6月と9月に挟まれたのが夏じゃないってこと知ってるけれど、今がもう夏じゃないってこともわかってる。9月は、もう夏じゃないんだ。

思い出によりかかるあなたを見たくはないよ

そんな声が聞こえてきた。

そして、断捨離しよう。
ふと、そう思った。

おそらく、このままずっとこの街で生きていくんだろう。思い出も体も。できるだけ身軽で歩いて行きたいから。捨てよう、忘れよう。少しずつ。不思議と急に断捨離したくなって、だから色んな物を捨てたよ。なんで急にそんな気持ちになったのかな。思い当たることもあるにはあるけど。新月だったし。結構大きな意味がある断捨離だった気がするよ。早起きして朝から動き始めたし途中ビール飲みながらやったから疲れたけどね。やってよかった。今とてもすっきりした気分だ。
一軍と二軍のモノ達だけがわたしのまわりにいる。あとは終活の際に捨てようと思うモノ達。その前に、もう少しだけ処分したいものもあるにはあるけど、今日はまだそんな気になれなかったから残しておこう。無理に捨てなくていい。捨てようと思えたときに捨てればいい。それが大事だなって、なんとなくわかり始めた。どんなことでも。無理にやらなくていいんだ。無理に受け入れなくても。受け入れられないときは、受け入れられない自分を受け入れる。受け入れられないことが悪ではないから。自分を決して責めない。それができるようになってくると、生きやすくなるんじゃないかなって、わかりはじめた!マイレボリューション!ってかんじ。人よりも成長が遅い。だけど、生きててよかった。やっと、そう思える日が来たり、来なかったり。まだ安定しないけど、もしかしてそれが生きてるってこと。断捨離したりできなかったり、増えたり減ったり、上がったり落ちたり、それでいいんじゃねえか?とようやく気づく。
ああ、生きているのが素晴らしすぎる!!
周りにモノが少ないほど、生き生きする。
わたしはわたしで、生きていたい。

楽しい思い出はあんまり思い出せない。
悲しい思い出や嫌な思い出がわたしの思い出を占める。だけどそういう思い出がわたしに知恵を与えてくれたり優しさを教えてくれたりした。それでもまだわたしは無知だし、視野は狭いだろう。優しくないだろう。傷ついたふりしてきっと誰かを傷つけてる。偏見や固まった考えだってあるだろう。キミのことぜんぶわかりたいと思うことはもしかしたら傲慢かも知れない、だけどわかりたい。
ボクはキミとわかり合いたい。
わかり合いたくて歯軋りをしている。

SNSではいつだって誰かと誰かが喧嘩してるし男と女は一生分かり合えそうにない。
どっちが得とか損とか、うるせえそんなこたぁどうだっていいんじゃい。わかろうとしてみろ。

まったくそんな話がしたいんじゃなかった。
わたしはただキミと話がしたかった。
本当は、夏のあいだにキミと話がしたかった。
でも出来なかったね。
だから、断捨離してみたんだけど。
今度は、うまく出来るかな。出来るといいな。
この夏の傷は、まだ生々しく残ってる。
結構、激しく転んだから。痛かったよ。
でももう、大丈夫だよ。
わたし、とても強いからね。



夏はハイロウズだけど秋になると勝手に脳内でブルーハーツが再生され出す。なんでかな。なんだっていいけどさ。
晴れ渡る青空の下、泣きながらブルーハーツを聴いたという秋の思い出が、わたしにはあるっていうだけの話。思い出せるかぎり、人生で2番目に美しい思い出の1ページ。

1番目?
それは、これから作るボクらの夏の思い出だ、と言いたい。言いたい!!
きっとキミもそうなんだろ!!

忘れられない夏が、あるにはあるよ。