私には、ふたり、います。



この人には叶わないな、
そう思う文章を書く人が。





ひとりは、作家の江國香織さん。


このひとの書く文章、綴られる言葉には、
色と音とリズム、
匂いと空気感と景色、
傷みと幸せ、
それらがちゃんと存在しています。


心を言葉にする的確さ。
このひと独特の感性から静かに放たれる
柔らかで甘い刺を持った言葉たちは、圧巻です。


そして、何よりも、
美しい日本語を、正しく、艶やかに使うひと。






もうひとりは、巷で話題の上地雄輔さん。


今みたいに人気が出るずっと前から、
誰なのかよくかわらないままに、
なぜか、周期的に彼のブログを読んでいました。



この人の書く文章には、
抗えないほどのまっすぐさが、あります。


子どもしか持ち得ないような、無防備さ。



飾ることも、繕うこともない、
心のままの言葉たちがそこにはあって、
だからこそ、遮るものなく心にすっと入り込んでくる感じ。


無意識に涙がこぼれていることもあるほどに。






その文体は、まったく真逆、です。


なのに、心の一番深い部分に響いてくる。。

その感じが同じひと。





私の思う、いい文章、とは、

心の言葉が、正しく綴られている、ということ。





いい文章、とは
決して上手に書けている、ということではありません。






もっともっと単純で、
もっともっと生々しくて、








無意識に、



無条件に、









心が反応するもの。








技術ではどうにもならないパワーが、



そこには存在しているのです。








私も、




そういう文章を、









書き続けていきたいものです。