大分地裁から中継
今日は大分地裁から中継しました。
去年7月、大分県で海上自衛隊の父親が自宅に火をつけ全焼させ、子ども4人が亡くなった事件。
その初公判を傍聴しました。
8人の子どもと、妻と仲良く暮らしていた被告が
なぜ家に火をつけたのか、、、
起訴状では、
「妻が見送ってくれないことに立腹して火をつけた。」
とありましたが、
被告人は、立腹したのではなく、むしろ不安や怯えからの気持ちだったと涙ながらに訴えました。
何に対しての不安や怯えなのかは明らかにされませんでしたが、
職場に対する不満があり、鬱の診断もされていたといいますから、仕事のことが原因なのでしょうか。
次回の被告人質問で徐々に明らかになってくるかもしれません。
広島に単身赴任をしていた被告は、週末だけ家族の待つ大分の自宅へ帰っていました。広島に戻りたくない気持ちでいっぱいだった被告は、「出発前なのにほったらかしにするのか」と妻を責めたと言います。
その時妻は幼い娘を寝かしつけているところでした。
被告は妻の気を引こうと灯油を撒布し、火をつけました。
その時「一緒に死のう」と言ったそうです。
しかし燃え広がる火を見て途端我に返り、
必死になって消し止めようとしましたが家は全焼。
可愛い我が子は4人焼死。
まだ幼い三女は全治不明の全身熱傷の傷害を負いました。
裁判中、被告人はどのような気持ちで検察側の冒頭陳述を聞いていたのでしょうか。
妻は子どもたちの将来も考え事件後に離婚したそうですが、
被告に対し「本気で火をつけようと思うような人ではない。(被告が)戻ってきたら一緒に生活して支えていきたい」と処罰感情はないと検察に話しています。
次回の公判では元妻が証言台に立ちます。
被告人の立場、元妻の立場、そして子どもの立場、、、
だれの立場に立っても
あまりに酷く、取り返しのつかない事件。
どうしてこんなことが起きてしまったのでしょうか。