隔週1回の翻訳スクールも、あと残り1回となりました。
先週のスクールについて。
たまたま先生が選んだものが、自社製品の試薬の翻訳で、ラッキーなものですが、カタログにほんの一部だけ、まったく同じ部分の英文和訳があるのです。
その部分のみ、ほぼまる写し(;´▽`A``で書いたのですが・・・
先生に、「受動態が多い」とのご指摘を受けました。(ちなみに、ここは和訳まる写し部分 笑)
受動態を否定するわけではないけど、日本語の文章的に、翻訳っぽい和訳になってしまう、とのこと。
「~は、・・・です」のセンテンスが、3つくらい続いていたので、そのうち一つくらいを「~が」に置き換えると良いとのこと。
このカタログ自体が、大学教授や機関研究員向けのもので、実験の方法や、試薬についての説明が書いてあるのですが、
このパラグラフの部分が、私は、単に試薬について説明している部分と捉えたのです。
ですが、先生は、「ここの部分は、実験手順の一環を含んでいる」とかで、私はどうしても納得できず。
私は、「ここはただ○○と××についての説明だと思ったので、わざと受動態にしました。カタログや、サイトを見ても、受動態が多いです」と言ったのですが・・・。
確かに、実験手順等の説明であれば、能動態の方が日本語的には美しい。でも、私は、このパラグラフは、○○試薬とはこういうものだ、というものを説明するだけのものだと捉えたのです。
その後の先生の説明も、いまいち納得できないまま
自社製品で、見慣れた単語、少し内容を知っているということで、譲れない部分が自分の中にあるのかもしれません
それに、いつも先生が正しいというわけではありませんしね
カタログの翻訳文章も、正しいとは限りません。まったく関係のない、社外の翻訳会社に翻訳を依頼しているものですから、単語等のチェックはうちの会社でしているわけです。
以前、うちの部署の人が「この翻訳、無理やり日本語にしようとしていておかしい。」など言っていました。
私の部署の製品は、試薬を主に取り扱うところで、業界ならではの、そして、うちの会社独自の固有名詞、表現もあったり、さらには、内容も特殊なもので、試薬の性質や実験方法などもきちんと分かってないとおかしな訳文になります。(文法自体は平易なものですが)
その点、先生のフォローではありませんが、先生は、この分野までよく精通されてるなぁ、と感じます。
そんな先生でも、(ああ、困ってるな)という時がたまにあります。
「日本語から英語に直した時、いろんな訳語が思い浮かぶものはあまりよくない」
とおっしゃっていました。
「~における」「~に関連する」などを用いると、場合によってはあいまいになり、読者の誤解を招く恐れがあるとのこと。
また、単語の約に困った時は、一番近い類義語の基本の訳語にする」とのこと。
"..., it is possible to study the effect of post-translational modifications on protein;protein interactions, examine interaction sequences using synthetic peptides as probes and identify protein;protein interactions without using antigen-specific antibodies."
私の訳:
この解析法を用いて、タンパク質間相互作用に及ぼす翻訳修飾語の解析、プローブとして合成ペプチドを使用したシーケンスの相互作用の解析、抗原特異抗体を用いないタンパク質間相互作用の特定が可能です。
ここの"examine"の訳について。
先生、「どう訳そうか・・・」。
そこで、先生の提案で、"examine"の類義語"study""test"などを挙げ、「調べる」(ここでは「調査」?)という訳に。
そして、"without using antibodies"はどこから係るか、と。
先生は、最初、一番最後の「タンパク質間相互作用の特定」だけにかかるのは間違いない!とおっしゃっておきながら、他の生徒さん3名の訳が、みな前の3つにかかっているのをみて、
「ん?まてよ・・・?全部にかかっていますね」
せ、先生・・・(-"-;A
これぞ「朝令暮改」ってやつじゃあないですか!!Σ(・ω・;|||
今回のように、(なんとかごまかそうとしているな)と感じることもたびたび(笑)。先生はそこを、
「言語というのはどうしてもあいまいになるもので、仕方がないところがあります。ですが、なるべく誤解を与えない最低限のラインまで訳すということです」
といったようなことをおっしゃっていました。
先生がなんとか逃げよう、ごまかそうとされているのはご自分でもおっしゃっていましたが(笑)、
私も以前は講師の立場に立っていて、このような困った場面に出くわしたことがたびたびあり、
(あっ 先生、今ごまかそうとしている)というのがよく分かります( ´艸`)
先生を信用していないわけではないです(`∀´)
翻訳家の解釈が、そのまま読み手に伝わるので、そこを意識して読み手の立場に立って訳すことが大切だなぁと改めて感じました。
*☆*:;;;:*☆*:;;;:
今回、英語に興味ない方には面白くない記事でしたね~
ここで無理やり結びつけますが、(この前置き 笑)
音楽も一緒です。
演奏者は、自分の解釈を聴き手に伝えること、聴き手の立場に立った演奏を心がけるということが、翻訳と共通しているんだと思いました。
(スズキさん~!ちょうど音楽=翻訳、内容がかぶってしまいましたよ(^O^))
先週のスクールについて。
たまたま先生が選んだものが、自社製品の試薬の翻訳で、ラッキーなものですが、カタログにほんの一部だけ、まったく同じ部分の英文和訳があるのです。
その部分のみ、ほぼまる写し(;´▽`A``で書いたのですが・・・
先生に、「受動態が多い」とのご指摘を受けました。(ちなみに、ここは和訳まる写し部分 笑)
受動態を否定するわけではないけど、日本語の文章的に、翻訳っぽい和訳になってしまう、とのこと。
「~は、・・・です」のセンテンスが、3つくらい続いていたので、そのうち一つくらいを「~が」に置き換えると良いとのこと。
このカタログ自体が、大学教授や機関研究員向けのもので、実験の方法や、試薬についての説明が書いてあるのですが、
このパラグラフの部分が、私は、単に試薬について説明している部分と捉えたのです。
ですが、先生は、「ここの部分は、実験手順の一環を含んでいる」とかで、私はどうしても納得できず。
私は、「ここはただ○○と××についての説明だと思ったので、わざと受動態にしました。カタログや、サイトを見ても、受動態が多いです」と言ったのですが・・・。
確かに、実験手順等の説明であれば、能動態の方が日本語的には美しい。でも、私は、このパラグラフは、○○試薬とはこういうものだ、というものを説明するだけのものだと捉えたのです。
その後の先生の説明も、いまいち納得できないまま
自社製品で、見慣れた単語、少し内容を知っているということで、譲れない部分が自分の中にあるのかもしれません
それに、いつも先生が正しいというわけではありませんしね
カタログの翻訳文章も、正しいとは限りません。まったく関係のない、社外の翻訳会社に翻訳を依頼しているものですから、単語等のチェックはうちの会社でしているわけです。
以前、うちの部署の人が「この翻訳、無理やり日本語にしようとしていておかしい。」など言っていました。
私の部署の製品は、試薬を主に取り扱うところで、業界ならではの、そして、うちの会社独自の固有名詞、表現もあったり、さらには、内容も特殊なもので、試薬の性質や実験方法などもきちんと分かってないとおかしな訳文になります。(文法自体は平易なものですが)
その点、先生のフォローではありませんが、先生は、この分野までよく精通されてるなぁ、と感じます。
そんな先生でも、(ああ、困ってるな)という時がたまにあります。
「日本語から英語に直した時、いろんな訳語が思い浮かぶものはあまりよくない」
とおっしゃっていました。
「~における」「~に関連する」などを用いると、場合によってはあいまいになり、読者の誤解を招く恐れがあるとのこと。
また、単語の約に困った時は、一番近い類義語の基本の訳語にする」とのこと。
"..., it is possible to study the effect of post-translational modifications on protein;protein interactions, examine interaction sequences using synthetic peptides as probes and identify protein;protein interactions without using antigen-specific antibodies."
私の訳:
この解析法を用いて、タンパク質間相互作用に及ぼす翻訳修飾語の解析、プローブとして合成ペプチドを使用したシーケンスの相互作用の解析、抗原特異抗体を用いないタンパク質間相互作用の特定が可能です。
ここの"examine"の訳について。
先生、「どう訳そうか・・・」。
そこで、先生の提案で、"examine"の類義語"study""test"などを挙げ、「調べる」(ここでは「調査」?)という訳に。
そして、"without using antibodies"はどこから係るか、と。
先生は、最初、一番最後の「タンパク質間相互作用の特定」だけにかかるのは間違いない!とおっしゃっておきながら、他の生徒さん3名の訳が、みな前の3つにかかっているのをみて、
「ん?まてよ・・・?全部にかかっていますね」
せ、先生・・・(-"-;A
これぞ「朝令暮改」ってやつじゃあないですか!!Σ(・ω・;|||
今回のように、(なんとかごまかそうとしているな)と感じることもたびたび(笑)。先生はそこを、
「言語というのはどうしてもあいまいになるもので、仕方がないところがあります。ですが、なるべく誤解を与えない最低限のラインまで訳すということです」
といったようなことをおっしゃっていました。
先生がなんとか逃げよう、ごまかそうとされているのはご自分でもおっしゃっていましたが(笑)、
私も以前は講師の立場に立っていて、このような困った場面に出くわしたことがたびたびあり、
(あっ 先生、今ごまかそうとしている)というのがよく分かります( ´艸`)
先生を信用していないわけではないです(`∀´)
翻訳家の解釈が、そのまま読み手に伝わるので、そこを意識して読み手の立場に立って訳すことが大切だなぁと改めて感じました。
*☆*:;;;:*☆*:;;;:
今回、英語に興味ない方には面白くない記事でしたね~
ここで無理やり結びつけますが、(この前置き 笑)
音楽も一緒です。
演奏者は、自分の解釈を聴き手に伝えること、聴き手の立場に立った演奏を心がけるということが、翻訳と共通しているんだと思いました。
(スズキさん~!ちょうど音楽=翻訳、内容がかぶってしまいましたよ(^O^))