みさの小劇場ウオッチ日記

公演期間 2013/03/28(木) ~ 2013/03/31(日)
会場 シアター711
料金 2,000円 ~ 2,500円
サイト http://nibirecipe.web.fc2.com


童話の中の登場人物と現実を、夢見るようなタッチで描いた作品。どちらかというと現実の世界も真綿でくるめて主役を保護するような感覚の舞台だった。だから正直申し上げてテーマが曖昧で、何を伝えたかったのかが、イマイチ解らない舞台。


童話の中では「トラックに乗ってカーニバルがやってくる」とか、その風景を想像して楽しくなった場面もあったけれど、一方で栗の木にあった死体・・・など、脚本は万人受けするものではなく、物語を観客に伝達する言葉が欠けていたように思う。だから、観終わった後に、すっきりしない曇った空気がワタクシを纏ってしまうのだ。


舞台は全体的に哲学的な側面を含んだファンタジーのようでもあったが、やっぱ、よく解らなかった。作家はこの物語を丁寧に数か月かけて作り出していくのだろうけれど、観客はたった90分でこの内容を把握しなければならない。そこに物語を理解する時間の熟成度が違っていたように思う。