みさの小劇場ウオッチ日記

公演期間 2013/02/02(土) ~ 2013/03/16(土)

会場 キッド・アイラック・アート・ホール
脚演出 フルタジュン
料金 2,200円 ~ 2,200円
サイト http://blog.furutamaru.com/?eid=1060905

2010年に新宿公演の再演。まったく書き換えてないところは、むしろ凄い。作品に対する自信の表れなんだよね。

深夜のバスターミナルに集う見ず知らずの6人が個々にひとりごとを言いながらも、やっぱり他人を見てみぬふりは出来なくて、最終的に全員が絡まって一致団結するという、ひとりごとファンタジー。笑


6人の男女はまったくの他人だが少しずつバランス良く関係している設定は流石。その繋がりの説明を一人ずつ見せる描写もコミカルで滑稽だ。個々のドラマはやがて6人のドラマへと発展していく伏線のばら撒き方とその後の伏線の回収も絶妙でオムニバスな感覚で物語を進ませ、きっちり一つの物語として成功させているところはお見事。


独り言で始まり、もはや独り言ではない会話として成立させた、ここでの6人は自分が望むような人生を歩んではいないが、そういう現実なのに悲壮感はなくて、むしろ清清しく感じてしまう。だから不思議とこれらのキャラクター達を一人も嫌いになれないという好意的な感覚が観客にも生まれてしまうのはやはり、脚本の秀逸さにあるのかもしれない。


そうして終盤は究極のひとりごとコミュニケーションをなんとな~く確立させちゃうところもコメディだった。笑
やっぱり人は一人では生きられないんだよね。孤独を背負ってる人にも、そうでない人にも一見の価値あり。フルタジュンが少し痩せたみたいで熊からアライグマのレベルに突入!笑