みさの小劇場ウオッチ日記

公演期間 2012/10/20(土) ~ 2012/10/28(日)
会場 アトリエだるま座
出演 剣持直明、塚本一郎、イジリー岡田、下平ヒロシ、楠田敏之、西原純、ささいけい子、黒木麗太、蔭山嘉一、杉本圭、佐藤鎮、坂本華子、田中卓
脚本 水谷龍二
演出 和田貫平
料金 1,600円 ~ 2,980円

サイト http://www.daruma-za.net/



山田修とハローナイツが中新田村でのコンサートをすることになり、楽屋と会場でのドタバタ喜劇。コメディだけではない、メンバーの一人である出身地の故郷をもテーマにした人情喜劇で終盤では懐メロのカラオケ大会みたいな舞台だった。


泣かず飛ばずのうだつの上がらない「山田修とハローナイツ」は長年、歌手をやってきたが、TVに出たのは今まで3回だけ。殆ど地方周りの公演で食いつないで来た日々だったが、この中新田村の舞台を最後に解散することになった。理由はメイン歌手である天野の独立によるものだ。ここまでの人間模様を可笑しくも切ないタッチで描写した物語。


今回の物語は「山田修とハローナイツ」を媒体に小劇場の泣かず飛ばずの売れない劇団員そのものの本音や生き様を描いていたように思う。だから当日パンフに書かれてあった演出家・和田の「芸能の世界を去ることに成功した人と去ることが出来ない人」の言葉はジン!と胸に迫るものがあった。


今回の舞台はそれなりのお年頃の観客には懐かしく聞きながら楽しめたかも知れない。一方で「星屑の町」を知らない観客は5人の脇歌手が歌手とは言いがたいワワワワー・・だけで飯が食えた時代を「いい時代だったじゃん!」なんて過ぎ去った黄金の時代をうらめしく感じると思う。


強いて言うなら観客に聞かせる歌なので、素人のカラオケレベルではなく、そこそこの歌唱力が必要なのではないか?と感じる。今はド素人でもみんな、カラオケ上手いし・・。ワタクシの観た回はBバージョン。んん?あまり笑えなかったぞ。ってか、歌も知らなかったし。