みさの小劇場ウオッチ日記
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公演詳細はこっち→http://engekilife.com/play/23537/review


殺陣ありダンスあり笑いありのパフォーマンスで、肩のこらないエンタメ舞台を繰り広げる巌流島の死闘!型破りのキャラ設定と、斬新な舞台手法で描く舞台♪


あまりにも有名な、巌流島の決闘から400周年の今年、劇場内にしつらえられた特設リングの上で、宮本武蔵とそのライバル達との絆、そして凄艶なるバトルの数々がX-QUEST流によみがえらせる。


迫力満点の高速ソードアクション&ダンスパフォーマンスで、畳み掛けるように展開する新たな「宮本武蔵&佐々木小次郎」伝説。天下無双とうたわれた武蔵の前に立ちはだかるのは、クサリ鎌の宍戸梅軒、槍の胤舜、沢庵和尚、吉岡清十郎、伝七郎・・などなど。


剣豪たちの殺陣パフォーマンスとキャラ設定も面白い。そして全席リングサイドの四方囲み舞台で繰り広げられる身近でみられる殺陣、ダンスのコミカルで華麗かつ大胆なSF歴史絵巻パフォーマンスだ。


前作のムサ×コジを観てるから比較検証な感想になっちまうけれど、今回も照明、音響、舞台構成とも素晴らしい。そして、改めてトクナガの本、演出、ともに秀逸だなぁ。とつくづく。


もしかして市川はあの声だけ出演の「HELLnearDEATH」ではなかったか?!体型が市川だった。苦笑!


今回のハイパーも前作と殆ど変らず。武蔵と小次郎にセカンド武蔵とセカンド小次郎が登場し更に、サード、フォースとそれぞれの影キャラクターが登場。相変わらず主役のムサコジより、彼らの闇の声(つぶやき)がめっさ、煩い一幕。やっぱ少年ジャンプの世界感だ。


やがて戦いが始ると銀のソードを振る効果音と一緒に8人のキャラクター達の超人的なアクション。何度見てもゾクゾクする。格闘ショーだ。今回は再見ということで穴の開くほどジーーーっと観たが、やはり格闘での演出が素晴らしい。これだけ格闘シーンがあると余程、練習したんだろうな・・と思いきやキャストらの腕や足にはあまり傷がない。身体能力が高いのだろうと、しみじみ。


そして舞台上で繰り広げられるバトルコメディはフォークダンス・オクラホマミキサーを軸にヒップホップにアレンジし、踊るように斬り合いと立ち廻りをやって見せるのだから壮絶にしてコミカル。このダンス部分が前作より増えて今回は無駄なアドリブシーンが少なくなった。その分、武蔵役の塩崎こうせいが休む暇がない。そこでトクナガは彼独自の遊びを導入し、武蔵を裏で休ませる。終盤には前作になかった五輪の書を導入。これで物語全体が引きしまる。


舞台上に配置させるキャラクター達の立ち居地も踊りながら、格闘しながらきっちりと計算された位置に収まるその場面は神的だ。やはりトクナガは天才だ。この場面はたぶん、横からではなく上から観た方が美しいに違いない。


まるでゼンマイ仕立ての人形が流線的な円を描いて踊ってるような感じなのだ。そして今回も頑張った武蔵(塩崎こうせい)。やはりゴクウだ。笑


汗と唾が飛び散る舞台で、銀のニョイ棒に照明が当たる場面は美しくも高尚な芸術だ。そして高さ1メートルほどの舞台で戦ってるにも拘らず、舞台から落ちないのもキャストらの練習と能力の賜物だ。素晴らしいなぁ。物凄いファイティング!!


夢中になるものがあっただけでこの世はなかなか楽しい、というセリフ。納得!


次回も観たい。