みさの小劇場ウオッチ日記

公演の詳細はこっち→http://engekilife.com/play/23894/review

女性だけのエンターテイメント集団・彩才女組がおくるエンタメステージ第6弾。“異国の女性限定の何でも屋”をめぐる人情喜劇!のはずだったが、17時の回を観るべく16:30に会場に着くと、開演を17:30からにするとの張り紙があった。スタッフに聞くと準備がまだ出来ていないとのことで急遽、30分も遅延する展開に。これで次の公演は間に合わないと踏んだワタクシは、途中抜け出すことを決意する。


それにしても、10分~15分の開演遅延は、もはや小劇場ではああたりまえのことになってしまったが、30分の開演遅延は観劇人生始まって以来の快挙である。このあまりにも傲慢というか、準備が出来てないからと勝手に遅延勧告を張る劇団の資質を疑う。そんなだから芝居も大したことないんだろうな・・、と思いきや本当に大したことない。


物語はさまざまな国籍の人が住む街、池袋が舞台のお話。
多国籍なこの街にあるロイヤルコーポの一室の入り口に「新池袋警察!」という意味不明の看板を掲げていた。そこでは日本語が堪能な異国の女性たちが働いている。困った人には便利屋のように何でもしてくれる4人。ただし、その相手は、なぜか異国の女性限定。
しかも今や法務省も頭を抱えている不法入国者ばかりだ。そんな折、刑事や法務省の人間にマークされる香桃たちの一室に本当に刑事と法務省の人間がやってきた。


ここまでの内容にダンスやお歌のショーが入るが、どれもプロ意識のあまりないパロディ的なショーだ。観客の殆どが男性。しかもハロプロに集まるような男性観客ばかりで、当然ながら最前列、二列目、三列目・・・と桟敷席を陣取る。そんなだから、はしくれでも女性のワタクシは目立つこと、目立つこと!第一、女性観客は数人なのだ。


こういったヲタク系の公演に意外にも行く機会のあるワタクシは男性からみても、きっと異質なのだろうけれど、可愛いねーちゃんは嫌いではない。本日だって、男性観客を意識したのか、パイデカノーブラ女子、もはやスカートとは言いがたい・・ってかもうそれはTシャツだろ!みたいな赤い服に白衣を羽織っただけのドクター(彼女がソファーに座ったらまんまパンツ丸見え)が登場し、前列の観客をしごく喜ばせていた。殆ど後列のワタクシにもパンツが見えちゃったってことは、それだけサービス精神満点なのだけれど・・。


もう穿く必要ないだろ?的な、おパンツは申し訳なさそうにちょこんと部分的に張り付いて、彼女の聖域をはからずとも守っているだけの布に過ぎない。だから演技なんかどうだっていいのだ。勿論、歌だってたいして聴いてやしない。ワタクシは後ろの方から前列に座った男性の視線を見つめていたが彼らの視線は集中して一点のみ。笑


しかしだ、救いの神ってのは時として容赦なくやってくる。
そんな色気を売りにした彼女達の高校レベルの演技が去ったかと思うと、刑事と法務省の二人コントな芝居に突入する。ここの部分の脚本が抜群だった。とにかくオモロイ。極致ナンセンスコメディだ。そして法務省の白田(キャストと役柄の配布がなく役者の名前が分からない)のキャラクターが実に素敵だ。不思議な魅力のあるキャラの立ち上がり方がアニメ的で抜群に惹かれる。この二人のコントをずっと見ていたかったほど。


これでお腹が捻じれるほど笑って、気をよくしたワタクシは後半に期待したのも束の間、開演からなんと45分で照明の調子が悪いので公演をストップするという。なんだろな、この劇団は。苦笑!