みさの小劇場ウオッチ日記
公演の詳細はこっち→http://engekilife.com/play/23824/review


アガリスクは恒例の「貧民割引」があるから「貧民です」と受付で申し出れば1500円で観られる。これって嬉しいよね。更に初日(9/22夜)と2ステージ目(9/23昼)は早得割引で予約券¥1,500 ★の平日昼(9/24,26,28のそれぞれ昼)は平日昼割予約券¥1,500 なり。


公演は、6年前に上演されたものを再演完全リメイク版


かつては自主自律を旨とし生徒による自治を誇っていたが、今はそんな伝統も死に絶えたどこにでもある進学校、国府台高校が舞台。1年生から3年生の3クラスずつ、つまり9クラスの代表が集まって、文化祭の為の会議「ナイゲン」は、粛々と終わろうとしていた。しかし終了間際に一つの報せが飛び込む。「今年は、1クラスだけ、文化祭での発表が出来なくなります。節電エコアクションと称して節電の為の団扇配りと打ち水をその1クラスにやってもらいます」という学校側の指示があったのだ。


これを機に会議は性格を変え始める。まず、どこのクラスを落とすのかという目的の為にお互いの出し物を詰り倒し、終いには3年は今年最後の文化祭だから、1年が降りるべきだという利己的な主張が勢いに乗って、1年2組の出し物「13R48」に票が流れてしまう。泣きだす1年2組の代表女子。


泣きだすと、これを庇う男子が現れるのは世の常で、かくして、こういった場合、理路整然と議論をぶちかます生徒が有利になるのも世の常。笑
会議に不慣れどころか、大人顔負けの議論のバトル。これらの泥試合が進む一方で男女の恋愛事情も絡み、多くの票が情に翻弄されながら動きまくる。笑


結局薬局、3年3組の「三十八代目どさまわり」が出し物の申請を提出してなかったことが発覚し、この演目は承認されず、降りることに。これで一件落着となるはずだったが、一人の反対者の為に会議は振り出しに戻ってしまう。


互いを蹴落とす様を通して、会議の持つくだらなさ、ばかばかしさをコメディとして描き・・・とあったが、全体を通してコメディというより青春群像会話劇だ。終盤で議長が上手く取り持って着地点を見出すが、客観的に観ていると大人も高校生も大差ないなぁ、と感じた次第。


いままでのアガリスク公演と比較すると笑いの落としどころは少ない。しかし、こういった路線でも充分に楽しめる。