公演の詳細はこっち→http://engekilife.com/play/23378/review

七つの大罪シリーズの6番目のエピソード。あと一つで最終章だ。七つの大罪、すなわち、傲慢、嫉妬、暴食、色欲、怠惰、貪欲、憤怒の七つの罪を、各々モチーフとした連作であり、関東信越厚生局の麻薬取締捜査官(通称「麻取」)である梯鳥信司、そして警視庁刑事部のはぐれ刑事、剣崎龍太を中心に展開するハイパー・クライム・ストーリー。


ワタクシはこの劇団を知ったのが2008年。だからこのシリーズは今のところ、半分観たことになる。物語は相変わらず、若年層を中心に蔓延するドラッグ、エンジェル・バイトを巡って。まあ、麻取を中心に物語を動かすわけだから、当然、ドラッグ絡みになるのだけれど、今回はコロンビア革命軍(FARC)を題材にエメラルドをキーとし、過去に犯した罪とか代償に焦点を当てた芝居。


気になったのが、さくら(市川麻美)だ。物語の中では薬学部に在籍しているのだから十代か二十歳そこそこな年齢のはずだがやけに大人びて見えたこと。またキャストらに殆ど、動きはなく、どちらかというとリーディング的な舞台だった。


勿論、彼らはとてつもなく膨大なセリフを暗記して、スピーディに吐くのだけれど、セリフが一本調子で凸凹がなかったこと、特に女性陣のどのキャラクターも似たようなテンポと音量でセリフを言うので、あまり違いが感じられなかったことが気になった。


また、物語自体が舞台向きではなく小説向きだったこと。もしかしたら小説化を意識して作ったのだろうか?アクションも少なく、狭い劇場で動きに制限があったのかも知れないが、それにしても、もうちょっとバイオレンスが欲しかった。脚本は文句なしに素晴らしいと感じた次第。


脚本家の花田はツイッターなどで生意気だと指摘されるらしいが、確かにタメグチで上から目線だが、慣れてしまえばどうってことはない男だ。小説家とか医者とか弁護士なんて職業についてる輩はだいたい何かが欠けてる・・と知り合いの医者が言ってたが、人間誰しも何かが欠けてる。笑