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http://engekilife.com/play/23714/review


Aチーム観劇。まず当日パンフにキャスト名は載っていても役柄がない。これ不親切。出演者紹介で「あなたにとっての『仕事』とはなんですか?」なんてどーでもいい事(まったく興味のないこと)を載せる前に、役柄載せなきゃ。


さて、あらすじ。
若き天才シェフでありオーナーの高村(多賀啓史)のレストランで働く従業員たちがチューボーで巻き起こす人間模様を描いた作品。実際に数々の料理が白い皿に乗って登場するので視覚的にも楽しめる。


かつてレストランを経営していた山辺(ZIKKO)は高村が経営するレストランにバイトとして雇われる。山辺には離婚寸前の妻があったが、彼は過去の行為を反省しやり直す決意で真面目に働くことを目標にやってきたのだった。物語はレストランが経営悪化の為、閉店に追い込まれるまでの従業員の様子や、山辺の家族、レストランの立て直しに雇ったコンサルタントの裏切りなどを描写し、仕事へのプライド、夢、葛藤をも加味していた。


腕のいい職人気質の服部シェフが山辺にスープを飲ませるシーンで「野菜の屑はいいダシ出すんだよ」と吐くセリフにじんわり・・。物語の随所に格言を織り込む場面は中々面白い。そしてどのキャストも自分の役割を守ってきっちりと演じ、見事にチームとしての舞台を芸術として再興させていたと思う。


チンこと保土田充は笑われるとしてのポジションを守り抜き、観客をとことん楽しませていた。また戸川健次の立ってるだけで絵になるずっしり感は流石。多賀啓史は表情で魅せる悲喜こもごもの演技力がお見事!ZIKKOもしっかりと。


脚本もいい。演出、導入音楽、演技力、美術、照明においても秀逸だった。受付の対応も心地よく空調も丁度いい。あまり欠点の見当たらない舞台だっただけに当日パンフが惜しい。それでも総合的には満点に近い作品だった。






みさの小劇場ウオッチ日記