①芽ばえ(作詞・千家和也/作曲・筒美京平/編曲・高田弘)
②素晴らしき16才(作詞・千家和也/作曲・筒美京平/編曲・高田弘)
・発売日:72.06.05.
・レコード番号:GAM-1
・オリコン最高順位:3位
・売上枚数:42.0万枚
・1972年日本レコード大賞・最優秀新人賞受賞曲
・別カット写真
・麻丘めぐみコメント(1st album『さわやか』+11より)
「“音楽産業第一号”というプレッシャーは当然ありました。でも、宣伝部から営業部まで全社一丸となって売り出してくださったんです。『ビクターだってポップスはできるんだ!』っていう熱~い魂を持った方ばかり。そういえば当時の宣伝部長さんが『カラスが鳴かない日はあっても、麻丘めぐみが歌わない日はないんだ!』とおっしゃったんですって。可笑しいでしょう?(笑)それくらい皆さんが熱心に動いてくださったんですよねぇ。そのお蔭もあって、民放各局のオーディションはトップで通過することができました。だから発売と同時に各局の歌番組にも一斉に出演できて…。私が新人賞をいただけたのはスタッフの皆さんのご尽力のお蔭ですね」
「ミキサーやスタジオ・ミュージシャンは一流の方ばかり。ギターは高中正義さん、ベースは江藤勲さん…。今から思うと贅沢な顔ぶれですよね。残念ながら私は深夜のスタジオで歌入れするだけだったので、お目にかかることはなかったんですけど」
「筒美先生から『こういう風にして歌いなさい』と言われたことは1回もないんです。『普通に歌えばいいから』とだけおっしゃって。後でわかったことですけど、ちゃんと私の声に合わせて作ってくださっていたんですね。『あなたのいいところは中音から高音にかけての泣き声。それは日本人がとっても好きな音色だから』って。プロの作曲家はそこまで考えて作るんだ、って感動しましたね。レコーディング当日のことは今でも忘れられません。青山スタジオの一番大きなスタジオを使ったんですが、ガラスの向こう側にスーツ姿のオジサマたちがズラ~ッと並んだんですね。“アイドル1号”として力が入っていたんでしょうけど、16歳の少女にはそれが怖くって(笑)。しかも笹井さん(担当ディレクター)からは『声が可愛くない!』とダメ出しされて…。私は小さい頃から声が低くて、それがすごいコンプレックスだったんです。だからその日は落ち込んで歌えなくなっちゃって。結局、後日録り直したんですよね」
「当時はヘアメイクさんもスタイリストさんもいませんでしたからね。全部、自分でやってました。あの髪型はモデル時代の名残なんです。雑誌ってものすごい数の写真を撮るでしょう?いろんなバリエーションを作るために、ああいうカットにしてたんですよね。後に皆さんに“お姫様カット”って言われるようになって『あ、そうなんだ』って(笑)衣装は事務所との契約で、1曲につき2着だけだったんです。しかもそれはステージ衣裳だから、雑誌の撮影とかはほとんど自前でしたから、母が縫ってくれた服や、ジーパンの上に安いTシャツを合わせたりして凌いでましたねぇ(笑)。そうそう!『月刊明星』さんのお仕事は楽しみでした。篠山紀信さんが表紙を撮られていたんですが、用意してくださった衣裳を撮影後にくださるんですよ。あれは嬉しかったなぁ」
「このジャケットは井の頭公園で撮りました。当時は歌番組が毎日2~3本あった時代でしょう?しかも週末は地方に行っていたので、スタジオで撮影する時間なんてないわけですよ。だから雑誌の取材で撮影した写真をジャケットに使ったりしていましたね。当時はデジタルじゃないから修正ナシですよ。ステキでしょ?(笑)ちなみに『明星』で私を担当していたカメラマンさんが、後にうちの姉と結婚したんです」
「千家先生はなぜかいつも京都に行って詞を書かれてましたね。すごく特徴のある字で…。『芽ばえ』をいただいたときは、♪足に豆をこさえて~、っていうところがすごく印象的でした。普段あまり使わない言葉でしょう?だいたい詞が先にできて、それに、筒美先生が曲をつけるというパターンだったんじゃないかな」
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